シャープ広報室ブログ

2012年度 第2四半期決算発表会を実施

2012年11月1日

2012年11月1日、2012年度 第2四半期の決算発表会を実施しました。

Ⅰ. 2013年3月期(2012年度) 第2四半期 連結業績概要

2013年3月期 第2四半期6ヶ月間累計の売上高は、1兆1,041億円、営業利益はマイナス1,688億円、経常利益はマイナス1,972億円、当期純利益はマイナス3,875億円となりました。
売上高については、前回(2012年8月2日)公表数値を上回ることができました。一方、営業利益、経常利益、当期利益は、前回公表を下回りましたが、これは現在取り組んでいる事業構造改革に伴う追加の費用計上を行ったことが、主な要因で、これを除いた実態ベースではほぼ前回予想の範囲内となりました。

売上高は、それぞれの部門ごとに見ても、ほぼ前回予想に沿った実績となっています。

また、第1四半期から第2四半期にかけての売上高の増減を部門別に見ると、ほぼ横ばいの健康環境を除いたすべての部門で伸長し、全体でも第1四半期比4割の増加となりました。

第2四半期3ヶ月の売上高は、2013年3月期の第1四半期を底に2012年3月期前半のレベルにまで回復しました。

利益も、実態ベースでは、ほぼ計画に沿った内容で推移しました。下期以降の事業収益を高めるため、新たな事業構造改革の一環として、固定資産やたな卸資産などについて総額1,754億円の追加処理による資産圧縮を図りました。

営業利益は、健康・環境機器部門では前回予想を上回ったものの、電子部品セグメントで未達となったため、全体では前回予想を388億円下回りました。ただし、これは液晶部門とその他電子デバイス部門で計上したたな卸資産評価損300億円が主な要因になっています。

第2四半期の営業利益マイナス747億円は、第1四半期比194億円の改善となっています。また、たな卸資産評価損を除いたベース(マイナス447億円)では、第1四半期比494億円の改善となっています。

営業利益以下では、「事業構造改革費用」や「繰延税金資産取り崩し」が第2四半期における損失の大きな要因となっています。

一方、これら取り組みにより、2012年9月末のたな卸資産は、2012年3月末の5,274億円から約2,000億円減の3,257億円に、月商比では2.58か月から1.77カ月になっています。

また、たな卸資産圧縮や堺工場のオフバランス化などによる有形固定資産の圧縮により、2012年9月末の総資産は2012年3月末の2兆 6,141億円から約3,900億円減の2兆2,204億円になっています。

Ⅱ. 2013年3月期 通期 連結業績予想

2012年度の通期予想は、上期の実績と下期における経済下振れリスクを踏まえ、 売上高を2兆4,600億円、営業利益をマイナス1,550億円、経常利益をマイナス2,100億円、当期純利益をマイナス4,500億円に修正しています。

売上高は、液晶部門や太陽電池部門などの修正により、全体では前回予想から 400億円、変動率では1.6%の下方修正としています。

また、上期から下期にかけて、売上高はAV・通信部門、液晶部門、太陽電池部門が中心となって増収となる見込みです。

営業利益は、上期における液晶部門やその他電子デバイス部門でのたな卸資産評価損の計上、下期の事業リスクを織り込み、全体では前回予想から550億円の下方修正としています。

下期の営業利益は、AV・通信部門、液晶部門、その他電子デバイス部門などを中心に改善し、上期比1,828億円の増益になると予想しています。

また、要因別では、固定費削減や資産削減といった構造改革による効果が増益の約7割(計1,273億円)にのぼる見込みです。

2013年3月期の下期は、上期に計上した棚卸資産評価損による収益押し上げ効果も期待されることから、段階的な収益改善による第4四半期での営業黒字化、そして下期トータルでの営業黒字化をめざします。

特別損失は、下期にも一部海外子会社における構造改革費用や希望退職に伴うリストラ費用の発生を見込んでいますが、特別損益合計で上期比861億円の大幅減少となる見込みです。 また、繰延税金資産の取り崩しについても、下期の計上は見込んでおりません。

フリー・キャッシュ・フローは、収益の回復により、2012年3月期の下期を底として2013年3月期の下期には黒字転換を達成できる見込みです。

貸借対照表を見ると、資産の部ではたな卸資産や固定資産の圧縮が進み、負債の部ではコマーシャル・ペーパーの減少に伴い短期借入金が増加しています。
なお、コマーシャル・ペーパーは下期中に0となる見込みですが、短期借入金でカバーできる見通しです。
純資産は、今回の損失計上により、誠に遺憾ながら大幅な減少となります。

2013年3月末の有利子負債は、2012年9月末のピークから約1,800億円程度減少する予定です。

Ⅲ.部門別情報

各部門の売上高には、「エレクトロニクス機器」と「電子部品」とのセグメント間の内部売上高または振替高を含んでいます。第1四半期との対比を中心に説明します。

(1)AV・通信機器
<液晶テレビ>

国内市場の低迷や中国市場の減速などが見られましたが、第1四半期との対比では売上高が139.0%の1,080億円、販売台数が133.8%の 223万台と、大幅な伸長となりました。
第2四半期の進捗状況を踏まえ、2013年3月期 通期の売上高は前年比63.6%の3,700億円、販売台数は65.1%の800万台としています。

<携帯電話>

部品不足問題の解消、新モデルの市場投入も進み、売上高が第1四半期比2.3倍の690億円、台数ベースでも2.5倍の195万台と大幅増となりました。
下期については、IGZO液晶搭載モデルなどシャープの特長技術を活かした新製品の販売拡大をめざします。
2013年3月期 通期の売上高は前年比78.5%の2,400億円、販売台数は83.1%の640万台としています。

「AV・通信機器」部門の第2四半期の売上高は第1四半期比 152.4%の 2,044億円、 営業利益は第1四半期のマイナス202億円からマイナス9億円へと大幅な改善となりました。
2013年3月期の通期予想は、売上高を前年比66.9%の7,100億円、営業利益をマイナス150億円に前回予想から上方修正しています。

(2)健康・環境機器

売上高は第1四半期比98.0%の767億円にとどまりましたが、 営業利益は110.4%の90億円と増益となりました。売上高も、海外では堅調な伸びを示しており、海外だけで見ると前年同期から約1割の増収となっています。
2013年3月期の通期予想は、第2四半期の進捗を踏まえ、売上高を前年比106.1%の3,100億円、営業利益を前年比112.0%の330億円に若干の修正を行っています。
下期以降も、プラズマクラスター技術を核とした健康美容事業の拡充、BtoB事業の拡大、グローバル展開の強化を通じ、事業拡大と収益力の強化を図ります。

(3)情報機器

インフォーメーションディスプレイやカラー複合機などが堅調に推移し、売上高が第1四半期比114.9%の744億円、営業利益が約2倍の46億円となりました。
2013年3月期の通期予想は、第2四半期の進捗を踏まえ、売上高を前年比104.5%の2,900億円、営業利益を前年比64.9%の180億円としています。

(4)液晶

売上高は第1四半期比152.2%の2,220億円、営業利益は第1四半期のマイナス634億円から114億円の改善のマイナス520億円となりました。
第2四半期の売上高は、中小型液晶で第1四半期に比べ約6割の増収、大型液晶で約4割の増収となりました。
また、第2四半期の営業損失には、たな卸資産評価損120億円が含まれています。

下期についても、中小型液晶では引き続きIGZO液晶の出荷増や亀山第1工場の生産量の拡大が見込まれ、大型液晶でも工場の安定稼動が見込まれます。こうしたことから、液晶部門トータルでは上期比4割程度の増収を見込んでいます。

ただし、2013年3月期 通期では、中小型液晶が大手ユーザー向けを中心に当初想定に届かない見込みであることから、液晶部門トータルの売上高を前年比122.1%の8,800億円、営業利益をマイナス1,320億円に下方修正しております。

(5)太陽電池

売上高は第1四半期比121.9%の 511億円、営業利益はマイナス53億円となりました。
国内の販売は堅調に推移したものの、海外では市場環境悪化と競争激化に伴う価格下落が進展しました。
下期以降は、第2四半期に行った構造改革による収益改善に加え、堅調な国内市場におけるラインアップ拡充やメガソーラー案件への営業強化など事業構造転換によって収益力向上を図ります。
2013年3月期の通期予想は、海外での市場環境悪化を織り込み、売上高を前年比102.7%の2,300億円、営業利益をマイナス140億円としています。

(6)その他電子デバイス

モバイル機器向けカメラモジュールの販売増から、売上高は第1四半期比165.5%の785億円、営業利益はマイナス187億円となりました。
なお、第2四半期の営業損失には、たな卸資産評価損180億円が含まれており、これを除いたベースでは、第2四半期の営業利益はほぼ0となります。
第2四半期に減損処理や旧製品の整理を行い事業の合理化を進めた効果に加え、下期以降もカメラモジュールといったセンシングデバイスなどの販売強化に取り組み、収益安定化を図ります。
2013年3月期の通期予想は、売上高を前年比113.4%の2,700億円、営業利益をマイナス180億円としています。

Ⅳ. 今後の経営の方向性

(1)経営改善対策の推進状況

2012年8月2日に説明しました経営改善対策の推進状況は、以下の通りです。

「大型液晶事業のオフバランス化」

SDP株式の一部譲渡、大型液晶のオフバランス化が実現し、1,100億円の資金改善となりました。

「第三者割当増資」

鴻海グループと継続して協議を進めています。また、鴻海グループとは大型液晶や携帯電話などでの事業協業を着実に進めています。

「在庫の適正化・固定資産の圧縮」

在庫の削減については、たな卸資産評価損を含まない実質ベースで1,183億円の削減を図りました。また、営業拠点や有価証券などの売却で108億円の削減を行っており、トータルで1,291億円の削減となっています。

「設備投資圧縮」

375億円のキャッシュ改善となりました。

(2)今後の経営の方向性
「めざすべき企業像の明確化」

シャープが持つさまざまな技術力・デバイス開発力・商品企画力・販売チャネルなどの強みを活かし、部門の壁を越えてそれらを「FUSION(融合)」させ、世界のお客様の暮らしやビジネスをより豊かでより便利なものへとしていく「生活創造企業」をめざします。

「主な事業分野における構造改革」

大きな課題を抱えている5つの事業「AV機器事業」「通信機器事業」「太陽電池事業」「大型液晶事業」「中小型液晶事業」における抜本的な改革の方向性です。

・著しい売価低下や海外メーカーとの競争の激化にさらされている「AV機器事業」「通信機器事業」「太陽電池事業」では、旧資産の売却や減損処理を進め固定費低減によりスリムな事業体への変容に取り組み、従来のオペレーションの抜本的な見直しを行います。
・「大型液晶事業」は、すでに鴻海グループとの協業をベースにSDPのオフバランス化による資産圧縮・工場稼動率の向上が達成されており、構造改革による収益改善も顕在化しています。
・成長エンジンとなる「中小型液晶事業」では、需要を確実に捉えて工場を最大活用することで収益の極大化を図ります。IGZO液晶技術を核にアプリケーションと顧客層の拡大に努めます。

「新カテゴリーの創出と海外展開強化による収益基盤の安定強化」「構造改革による黒字転換」「成長ドライバー」などセグメントごとの位置づけを明確にし、それぞれに応じた施策を進め、全体としての収益改善に取り組みます。

「コスト構造改革」
・売上規模に見合った人員体制の構築、生産・販売拠点の体制見直しにより固定費削減を推進します。
・2014年3月期は、2013年3月期比1,000億円以上の総経費削減をめざします。

「資金の安定化」
・自助努力として、有価証券や不動産などの資産については可能な限りの売却を進めており、さらなる経費削減、たな卸資産の圧縮、設備投資の抑制にも取り組んでいます。
・2012年9月に主力銀行2行様のアレンジにより、総額3,600億円のシンジケートローンを設定いただきました。今後、できるだけ多くの他の金融機関様にも参加いただきたいと考えています。
・さらなる収益向上と財務体質改善を図り、2014年3月期以降の社債償還も見据えた新たな財務戦略を構築していきます。
「実行体制の強化」

事業構造改革として行う各施策を確実に推進するため、「実行体制の強化」に取り組みます。

・2012年10月1日付で社長を委員長とした緊急経営対策委員会を新設し、各事業本部に横串を通した体制を構築しました。
・外部アドバイザーも加えた運用とし、客観性を担保するとともにトップダウンで対策を講じていきます。

X. 最後に

シャープでは、聖域を設けない事業構造改革について、引き続き検討を進めています。中期経営方針も含めて、2013年度3月期中にご説明申し上げたいと考えています。
2013年3月期 第2四半期決算では、多額の追加損失を計上し株主資本を大きく毀損してしまうこと、第1四半期決算に続いて年間業績の下方修正を行わざるを得なくなったことについて、改めてお詫び申し上げます。
事業構造改革の取り組みを加速化させ、今後の収益回復をより確実にすることが現下の重要課題であると認識しています。「下期の営業黒字化」「2014年3月期の当期利益黒字化」を必達目標とし、全社一丸となって取り組んでいきます。

部門別実績など、決算の詳しい内容はIR(投資家情報)サイトに掲載しています。

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