SHARP

21世紀の空気

「プラズマクラスター」は、2000年にシャープが開発した空気の汚れを浄化する技術。空気中を浮遊するカビ菌、ウイルス、アレル物質などの作用抑制に効果を発揮することを実証※1してきました。この技術は空気清浄機やイオン発生機だけでなく、様々な商品に搭載されています。さらに、多くの企業の製品にも搭載いただき、自動車や鉄道などの移動空間やオフィス、工場、ホテルなど様々な用途で活躍しています。

空気環境の浄化を実現してきた「プラズマクラスター」。今回は多くの方が空気をきれいにしたいと感じているトイレ空間にチャレンジしました。

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トイレ空間へのチャレンジ

トイレは家庭内で最もニオイが気になる場所の一つ。調査をすると、窓があっても防犯上やプライバシーの問題から、あまり窓を開けることができないご家庭や、トイレに入るほんの短時間だけしか換気扇を回してない方も多いようです。
「プラズマクラスターイオン発生機」は、トイレのような空気がこもりがちな場所の悩みを解決するのに適した製品です。しかし、電源コンセントやコードの配線、設置スペースがとれないなどの課題があり、イオン発生機を使いたくても使えないという声が寄せられていました。電池を搭載したポータブルタイプの製品も商品化しましたが、充電や交換の必要があり、使い続けるには不便な面もありました。

どうすれば良いのか悩みましたが、答えはトイレの中にありました。天井の電球ソケットを使うことです。天井に取り付けられる製品にすれば、頭上から高濃度の「プラズマクラスターイオン」を降り注げるのではないかと考えました。こうして「天井設置型プラズマクラスターイオン発生機」の開発とチャレンジが始まりました。

※ 写真はイメージです。

空気の悩みをピンポイントで解決

実は、トイレ独特の嫌なニオイの原因になっているのが、床などに付着している「ニオイ原因菌」。「プラズマクラスター」はこの付着「ニオイ原因菌」を除菌※2・消臭し、トイレ空間をより清潔にすることができるのです。
付着「ニオイ原因菌」は便器周辺の床などに付着しているため、天井から床付近まで「プラズマクラスターイオン」を届けなくてはなりません。風の向きや強さ、プラズマクラスターイオン発生ユニットやファンなどの各部品の位置などを調整。なおかつ、E26口金形状の規格に適応させるべく小型化・軽量化を目指しました。LEDライトと組み合わせた製品のため、発熱の抑制や素材の耐久性など、その設計の難易度は非常に高いものでした。

さらに、トイレ空間の掃除を任されることが多い女性ならではの視点から、企画担当者が考え抜いたアイデアの数々を開発担当にぶつけ、製品化を進めました。例えば使い勝手の面では、フィルターの位置一つをとってもこだわっています。毎回製品を天井から取り外してフィルターをきれいにするのは負担が大きいため、ハンディモップなどでさっと拭き取れるように、フィルターを側面に設置しました。日頃のお手入れをしやすくするためのアイデアを取り入れながら、強度や性能、小型化にとことんこだわりました。

  • ※2除菌:約3.4m3の試験空間での7日後の効果であり、実使用空間での実証結果ではありません。

人感センサー

製品を便利に使っていただくため、さらに検討を重ねました。
トイレは使用している時間よりも、誰も入っていない時間の方が長い場所。誰も使っていない時間こそ有効に活用したいと考え、「人感センサー」を搭載しました。人が入ってくると自動で点灯し、人がいない時には消灯して「プラズマクラスター」を最大運転します。不在時を有効に活用することで、トイレに入った瞬間の空気の心地良さを感じてもらえると考えたのです。
もちろん、LEDライトが自動的に点灯するので、今までのトイレの照明より便利です。

商品開発に携わる企画・技術・デザイン等の担当者が知恵を出し合い、課題を解決すべく綿密に協力することで、「プラズマクラスターイオン発生機」と「LEDライト」を一つの商品として融合させることができました。

なお、「天井設置型プラズマクラスターイオン発生機」は、製品そのもの以外にも数々のこだわりがあります。例えば、「人感センサー」を使える状態にするには壁のスイッチを入れたままの状態にしておく必要があるため、スイッチを切らないように注意を促すシールを同梱しました。
また、製品の実寸大のチラシを作り、ご購入を検討されるお客さまが持ち帰って、ご自宅の器具に適応できる製品なのか? どれくらいの大きさになるのか? 一目で分かるようにしました。

イオンカウンターを用いた空気中のイオン濃度測定の様子(イメージ)

性能の証明

トイレ環境における性能を証明するには、付着「ニオイ原因菌」がトイレ空間できちんと除去されることを確かめる必要があります。

「プラズマクラスター技術」は、日本だけでなく、英国や米国、東南アジアを含む世界の先端の研究機関において、その優れた性能が確認されてきました※1。そして、空間に存在する様々な菌やウイルスを除去する効果が確認されるとともに、高い安全性も確認され、さらなる応用が期待されています。しかしながら、トイレ空間のような特殊なサイズでの検証は一般の試験機関では難しく、実証が可能な施設を調査しました。

実際のトイレ空間を試験施設内に組み立て、製品を天井に取り付けた状態での評価が行える「(株)食環境衛生研究所」にご協力頂けることになりました。微生物の試験で様々な経験を有する機関です。
そして、試験を実施頂いた結果、床面周辺に設置した「ニオイ原因菌」を付着させたサンプルの分析により、除菌効果※2が確認されました。

  • ※1実証効果については、シャープホームページ(https://jp.sharp/pcig/feature/effect.html)をご参照ください。
  • ※2除菌:約3.4m3の試験空間での7日後の効果であり、実使用空間での実証結果ではありません。

おウチまるごときれいな空気にしたい

シャープは、「おウチまるごときれいな空気にしたい」という想いで、様々な「プラズマクラスター」搭載製品を開発しています。今回のチャレンジによって、「天井設置型」が開発され、電源コンセントがない場所の空気を改善することができました。

空気そのものをきれいにする「プラズマクラスターイオン発生機」は、天井設置型をはじめ、ベッドサイドタイプや車載タイプ、パーソナル加湿タイプ、ポータブル保湿タイプなど、様々なアイテムが揃っています。家庭内の色々な場所の清潔な空気環境づくりに貢献しています。

これからも空気をきれいにするため、「プラズマクラスター」のチャレンジは続きます。

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