SHARP

日本式の販売プロモーション活動の展開

街の一角を占める電器店街に提灯が飾られ、のぼりが立てられます。
着物やハッピの衣装を着た人たちが祭囃子(ばやし)に合わせて踊り、太鼓を叩き、神輿(みこし)に見立てたディスプレイを担いで街を練り歩きます。
日本のお祭りがまるごとアジアの都市にやってきたような活気が、そこにはあります。

これは、シャープがアセアン地域に展開している販売プロモーション活動"MATSURI(祭り)"の光景です。

どうすればお客様に喜んで頂けるか?
電器店の方々と一緒に街全体を盛り上げられる方法はないか?
当社が地道に積み上げてきた独自のノウハウに基づき、このプロモーション活動を展開しています。

当社は50年前に、マーケティング専任部隊である「ATOM」 (Attack Team of Market) を日本で立ち上げました。ここで培った営業手法を受け継ぎ、2014年7月、新たにアジアATOM統轄部を設立しました。現地の人材育成と販売技術力強化、ならびに日本で培ってきた売り場
づくりを提案しています。日本での蓄積を財産に、店舗や街全体を巻き込み、現地の人々と共に作り上げていく販売プロモーション活動など、当社ならではの現場密着型の営業活動を展開しています。

地域密着サービスへのチャレンジ

一台の青いバスが、インドネシアの国内を走り回っています。
バスが街に到着すると、あちらこちらからシャープ製品を手にした人々が集まってきます。
バスの内部には最新家電が並べられ、注目を集めます。

366もの多くのサービス拠点(2014年4月現在)をインドネシアで展開していますが、13,000以上の島から構成されるインドネシアの特性上、全ての地域を網羅したサポートは大きな課題です。

その地域で本当に必要とされているものは何か?
近くにサービス対応を行う店舗のない地域で暮らす人々のために、バスが巡回して修理を行う、シャープ独自の「移動サービスバス」を考案しました。

今日も、シャープの移動サービスバスがどこかの街を目指して走っています。

現地ニーズの実現へのチャレンジ

日本のスタイルや発想をただ持ち込むだけでは、現地にある真のニーズを捉えることはできません。
現地の市場にある製品と横並びのものづくりをしていては、新たな価値を創造することもできません。
シャープのチャレンジは、これまで培ってきた技術や商品を元に、さまざまなニーズに対応する商品やサービスを創出することにあります。

例えば、インドネシアではテレビを見る時に、画質だけではなく、パワフルな音質が求められます。
このようなニーズに応えるために、シャープの得意とする高画質の液晶テレビに、サウンドシステムを追加した"IIOTO AQUOS" (イイオト・アクオス) シリーズを展開しています。現地の声をしっかり聴くことで、ユーザーに感動を届けるものづくりを実現しています。

他にも、多くの「ローカル・フィット商品」を展開しています。
「ヘイズモード」を搭載し、塵やスモッグなどの微粒子にすばやく対応する空気清浄機も、これまでシャープが築き上げてきたプラズマクラスター技術を軸に、新たな価値を加えた商品です。
シンガポールやマレーシアをはじめとするアセアン地域を中心に展開しています。

2014年7月にインドネシア市場向けに発表した冷蔵庫は、当社が独自に開発した、冷蔵温度帯で凍結する蓄冷材を搭載しているのが特長です。現地の不安定な電力事情を背景に開発された商品で、停電時に保冷効果を発揮します。

シャープの経営理念に、「誠意と独自の技術をもって、広く世界の文化と福祉の向上に貢献する」との一節があります。
これからも、シャープはアセアン地域でチャレンジし続けます。