CSR・環境

環境経営

環境経営の実践に向けて

 シャープは「環境基本理念」のもと「シャープグループ企業行動憲章」および「シャープ行動規範」に定めた地球環境保全への取り組み方針に沿って、全ての企業活動を環境に配慮して推進しています。

環境経営の推進

シャープは、全社環境方針などを決定・推進する組織として品質・環境統轄部を設置しています。品質・環境統轄部では環境経営に関わる全社レベルの重要な方針や戦略、施策について経営幹部の出席する「シャープSER委員会」に諮り承認を得るとともに、同委員会を通じ環境重点施策などの具体化、各カンパニー・事業本部に対する環境経営や環境活動の支援を行っています。

また、各カンパニー・事業本部・拠点が推進する環境施策の進捗管理や課題解決に向けて「全社環境責任者会議」を開催し審議することで、全社を挙げて環境経営を実践する体制を構築し、推進しています。

具体的には、製品環境法規制や化学物質管理においては定期的な情報交換会の開催で法令遵守の徹底を図り、テーマ別にワーキングループ(WG)や専門部会を設置して全社で課題解決に向けた取り組みを推進しています。

環境経営推進体制

環境教育の推進

シャープは、環境経営活動の基盤となる人材育成に重点を置き、2017年度からは環境関連の研修カリキュラムを一新し、全従業員が受講可能な研修カリキュラムを構築しました。

環境一般教育として、グローバルで生じている環境問題、国際的な環境動向、環境保全に向けた当社の取り組みなどを紹介し、全従業員が環境に関して幅広い知識の習得ができる「環境マインド研修」を新たに実施しました。また、グローバルで多種多様化する環境法規制や化学物質管理に対して、全従業員を対象にeラーニングと集合研修による研修を実施しています。

今後は、専門性の高い教育を含め研修カリキュラムのより一層の充実を図り、業務内容や役割に応じた環境教育を推進します。

環境マインド研修教材

社外講師による環境セミナー(亀山工場)

環境マネジメントシステムの推進

シャープは、環境経営の強化と従業員の環境意識の向上を目的に、1995年からグローバルに環境マネジメントシステム(ISO14001)の運用を推進しています。

2015年度にISO14001が改定され、環境活動と事業活動との一体化など、より戦略的な視点での取り組みが求められるようになりました。ISO14001の改定を受け、各拠点においてそれぞれの特性に合わせたより効果的なマネジメントシステムの運用を進めています。

ISO14001認証取得拠点

地域 拠点数
日本 10
米州 3
欧州 12
中国 6
アセアン・中近東・オセアニア 12
合計 43

2018年3月31日現在

法令違反、事故などの有無

2017年度、環境関連の法令違反による訴訟問題・罰金・科料はありませんでした。また、環境に関する重大な事故の発生もありませんでした。

製品および工場監査の推進

シャープは、製品開発におけるコンプライアンスの確保を主な目的とした「グリーンプロダクト/グリーンデバイス監査」を定期的に実施しています。各国の環境法規制への対応や、省エネ・省資源・リサイクル性など環境配慮設計の製品への反映状況を確認しています。

工場では、環境安全業務におけるコンプライアンスと操業安全の確保を目的とした「環境安全業務監査」を実施し、公害防止や廃棄物処理、緊急時対応など各分野の環境安全業務の運用と環境法規制の遵守状況を確認しています。2017年度は、サプライチェーンにおける国際標準「RBA」の要求事項を反映した当社の監査ガイドラインに基づき実地監査を実施しました。今後は、労働や倫理などの視点を加えた監査への移行を検討しています。

  • ※ Responsible Business Alliance。責任ある企業同盟の略称。旧称EICC(Electronic Industry Citizenship Coalition)。2004年にHPやIBM、DELLなどの電子機器の企業によって設立された。電子機器に留まらず幅広い業界のサプライチェーンにおける社会・環境・倫理的課題に対する規範を作成。

環境安全業務監査(八尾工場)

製品環境総合評価システムの運用

環境法規制の遵守と環境配慮設計の促進を目的として「製品環境総合評価システム」を運用しています。システムの運用により、設計・開発の全拠点における環境配慮型製品・デバイスの開発ノウハウや設計データをデータベース化し、設計水準を向上するとともにライフサイクルアセスメントの社内標準化を図るなど、環境配慮型製品・デバイスの創出に活用しています。2016年度以降、製品における環境法規制のチェック機能を強化し、コンプライアンスの充実を図っています。

システムの業務フロー

環境パフォーマンスデータ管理システムの運用

環境経営の推進にあたり、エネルギーの使用量、廃棄物の発生量や水の使用量など、事業活動に伴う環境負荷データを高い精度で収集・集計する「環境パフォーマンスデータ管理システム」を構築し、グローバルに運用しています。これらのデータを蓄積することにより、環境経営における現状の把握、課題の抽出および施策の立案などに活用しています。

マテリアルバランス

シャープは、事業活動におけるエネルギーや物質の投入、温室効果ガスや廃棄物の排出など、環境負荷の全体像を定量的に把握し、環境負荷の低減に活用しています。

事業活動におけるマテリアルバランス(2017年度)

  • ※1 TJ = 1012J
  • ※2 太陽光発電量、グリーン電力証書購入量
  • ※3 製品出荷量と廃棄物等発生量の合計(推計)
  • ※4 自己循環型マテリアルリサイクル技術による再生利用
  • ※5 日本国内
  • ※6 当該年度に販売した主要13品目の1年間のエネルギー使用量およびCO2排出量(推計)
  • ※7 当該年度に販売した主要13品目の製品質量と包装材使用量の合計(推計)

環境パフォーマンスデータ集計範囲・算定基準

環境パフォーマンスデータは、下記の集計範囲・算定基準に基づいて算定しています。

<報告対象期間・集計範囲>
編集方針に基づく。

環境パフォーマンス指標算定基準

環境パフォーマンス指標 単位 算定方法
Input 製品製造 エネルギー投入量 TJ エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法) および環境省「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」をもとに算定
水資源投入量 百万m3 工業用水、上水、地下水の使用量および循環利用量
PFC等購入量 t HFC類、PFC類、六フッ化硫黄(SF6)、三フッ化窒素(NF3)の年間購入量
化学物質取扱量 t PRTR対象物質のうち、工場ごとの年間取扱量が500kg以上の物質の取扱量合計値
物質投入量 千t 当該年度に販売した主要13品目※1の製品出荷量(推計)と廃棄物等発生量との合計
輸送 エネルギー使用量 TJ 改良トンキロ法
製品使用 エネルギー使用量 TJ
(百万kWh)
当該年度に販売した主要13品目※1が1年間に消費するエネルギー使用量を各製品の年間消費電力量に基づいて算出
単位投入熱量は9.97MJ/kWhを使用
廃棄・リサイクル 家電4品目※2 千t 家電4品目の再商品化重量
複写機・複合機 千t 複写機・複合機の再資源化重量
パソコン t パソコンの資源再利用量
プラスチックの自己循環型マテリアルリサイクル量 t 自己循環型マテリアルリサイクル技術」で生成した再生プラスチックの使用量
  • ※1 液晶テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、空気清浄機、レンジ、LED照明・電球、ブルーレイディスクレコーダー、FAX、携帯電話、インフォメーションディスプレイ、複写機・複合機、太陽電池モジュール
  • ※2 テレビ(ブラウン管・薄型)、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機
環境パフォーマンス指標 単位 算定方法
Output 製品製造 温室効果ガス排出量 千t-CO2 ・電力購入に伴うCO2排出量
<日本国内>
環境省・経済産業省公表の電気事業者別排出係数(調整後)を使用
<海外>
GHG PROTOCOL Calculation Tools(GHG emissions from purchased electricity)を使用
・燃料使用に伴うCO2排出量
環境省「温室効果ガス排出量算定⋅報告マニュアル」に記載の排出係数を使用
・CO2以外の温室効果ガス
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次報告書に記載の地球温暖化係数を使用
排水量 百万m3 公共用水域および下水道への年間排水量
化学物質排出量・移動量 t PRTR対象物質のうち、工場ごとの年間取扱量が500kg以上の物質の排出量および移動量の合計値
NOx排出量 t NOxの年間排出量
SOx排出量 t SOxの年間排出量
COD汚濁負荷量 t 公共用水域へのCOD排出量
窒素汚濁負荷量 t 公共用水域への窒素排出量
リン汚濁負荷量 t 公共用水域へのリン排出量
廃棄物等発生量 千t 産業廃棄物量 + 事務系一般廃棄物量 + 有価物量
最終処分量 千t 産業廃棄物最終処分量 + 事務系一般廃棄物最終処分量
製品出荷量 千t 当該年度に販売した主要13品目の製品質量と包装材使用量の合計(推計)
輸送 CO2排出量 千t-CO2 改良トンキロ法
製品使用 CO2排出量 千t-CO2 当該年度に販売した主要13品目の1年間のエネルギー使用量に基づくCO2排出量(推計)
廃棄・リサイクル 再資源化後の廃棄量 t 家電4品目、パソコン、複写機・複合機の総回収量] - [再商品化⋅再資源化⋅資源再利用された重量]
  • ※ 液晶テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、空気清浄機、レンジ、LED照明・電球、ブルーレイディスクレコーダー、FAX、携帯電話、インフォメーションディスプレイ、複写機・複合機、太陽電池モジュール

GHGプロトコルに基づく温室効果ガス排出量

シャープはGHGプロトコル※1に基づく温室効果ガス排出量を算出し、サプライチェーンを含めたシャープの事業活動およびシャープ製品の使用による温室効果ガス排出量の抑制に取り組んでいます。

  • ※1 世界の有力企業が加盟する「持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)」と米シンクタンク「世界資源研究所(WRI)」が定めた温室効果ガス排出量を算出するための国際基準

スコープ1,2,3の温室効果ガス排出量(2017年度)

スコープ 排出量
(千t-CO2
備考
スコープ1
(事業活動からの直接的な温室効果ガス排出)
264 燃料などの使用に伴う排出
スコープ2
(事業活動でのエネルギー使用による間接的な温室効果ガス排出)
687 電力などの使用に伴う排出
スコープ3
(事業活動範囲外での間接的な温室効果ガス排出)
32,405 「調達」「従業員の通勤・出張」「輸送・流通」「販売製品の使用」など当社事業に関連するカテゴリーにおける排出

スコープ3のカテゴリー別温室効果ガス排出量(2017年度)

区分 カテゴリー 排出量
(千t-CO2
備考
上流 購入製品またはサービス 4,350 シャープグループが当該年度に販売した主要13品目※2の調達部材の生産に関わるCO2排出量
スコープ1,2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動 70 シャープグループが購入した電力の送電損失に伴うCO2排出量
上流の外部物流・流通 30 シャープグループの調達部材の物流・流通に伴うCO2排出量
自社 従業員の出張 10 シャープ(株)の全従業員の出張に伴うCO2排出量
従業員の通勤 20 シャープ(株)の全従業員の通勤に伴うCO2排出量
リース資産の稼働 スコープ1,2の排出量に含む
下流 事業から発生する廃棄物 3 シャープグループの廃棄物処理に伴うCO2排出量
販売製品の加工時 90 シャープグループの製品出荷先での加工に伴うCO2排出量
下流の外部物流・流通 200 シャープグループが生産した製品の物流・流通に伴うCO2排出量
販売製品の使用時 27,630 シャープグループが当該年度に販売した主要13品目※2の使用に伴う生涯CO2排出量※3
販売製品の廃棄時 2 シャープ(株)が日本で販売した家電4品目※4のリサイクル処理に要したCO2排出量
合計 32,405  
  • ※2 液晶テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、空気清浄機、レンジ、LED照明・電球、ブルーレイディスクレコーダー、FAX、携帯電話、インフォメーションディスプレイ、複写機・複合機、太陽電池モジュール
  • ※3 各製品の年間消費電力量 × 販売台数 × 製品寿命 × CO2排出係数
  • ※4 テレビ(ブラウン管・薄型)、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機