資源循環型社会に貢献する環境技術
プラスチックを何度も繰り返し再生利用する 自己循環型マテリアルリサイクル技術を拡大
シャープは、使用済み家電製品から回収したプラスチックを、新しい家電製品の部材として何度も繰り返し再生利用する「自己循環型マテリアルリサイクル技術」を関西リサイクルシステムズ株式会社※1と共同で開発し、2001年度より実用化しています。
回収したプラスチック部品に取り付けられている金属部品を高精度に検知・除去するシステムの導入(
)、高純度PP(ポリプロピレン)の分離回収技術(
)、用途に応じたリサイクル材料の特性改善(
)、リサイクル材料に適応した品質管理(
)など、回収から品質管理まで一貫した技術開発により、再生可能なプラスチックの回収量を拡大してきました。再生したプラスチックは何度も繰り返し再生利用するため、家電リサイクル法の対象品目である国内向けの洗濯機や冷蔵庫などに採用しています。洗濯機については、実用化当初より全自動洗濯機全機種の水槽に採用し、冷蔵庫については、省エネ性能の高いフラッグシップモデルに集中的に採用しています。
2012年度は、従来は廃棄されることがほとんどであった混合プラスチック※2(シュレッダーダスト)からのPP回収を始めました。再び高品位のPPとして再生するため、回収したPPの純度や劣化度のばらつきを考慮し、添加剤の種類・分量を決定する処方技術を確立しました。再生したPPを冷蔵庫の部材に採用することで、再生利用をさらに拡大しています。
今後もこれらの技術を核として、再生プラスチックの対象素材をPC+ABS(ポリカーボネートとアクリロニトリル・ブタジエン・スチレンのアロイ※3材)などへ展開することで、限りある資源の有効利用を進めます。
※1 当社と三菱マテリアルなど6社が共同で出資している家電リサイクル会社。
※2 製品ごとに破砕した混合物より、金属を分別した残りのプラスチック。
※3 複数のポリマーを混合することで、新しい特性を持たせた高分子。
プラスチックの自己循環型マテリアルリサイクルのフロー



廃液晶パネルガラスのリサイクル技術を開発
液晶応用商品の普及拡大と液晶テレビの廃棄台数増加に伴い、基幹部品である液晶パネルガラスの再資源化が求められています。
シャープは、液晶パネルに用いられるガラス成分の一部とゼオライト※5の成分が類似している点に着目し、2010年度から大阪府立大学と共同で、液晶パネルガラスからゼオライトを合成する技術開発を進めています。ゼオライトは、イオン交換、触媒、吸着作用など様々な機能を有しており、土壌改質や水質浄化に貢献する環境浄化材料として注目されています。
2012年度は、細かく粉砕した液晶パネルガラスに試薬を添加し、アルカリ溶液の中で特定の温度で水熱反応させることにより、ガラス表層にゼオライトを形成することに成功しました。
今後はこの技術をベースにゼオライトの量産技術開発に取り組みます。また、海洋浄化などの水質浄化に向けた応用技術の開発も推進していきます。
※5 シリコン(ケイ素)やアルミ、酸素などを主成分とする、結晶性の多孔質アルミノケイ酸塩の総称。
廃液品パネルガラスからのゼオライト生成フロー












