まだまだ実施、省エネ活動
② クリーンルーム空調の省エネ
クリーンルームでは、清浄度を維持するため約33,000台のファンフィルターユニット(FFU)で空気を循環させています。今回は、生産への影響がないことを確認した上で風量調整を行いました。風量を調整したエリアでは30%の省エネを実現しています。
- 工場内で協力体制を築くことが大変でした
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生産部や生産技術部は、クリーンルームの条件変更による生産への影響が心配で、はじめは受け入れてもらえませんでした。何度も検証テストを繰り返し、議論を重ねて生産に影響がないことを実証した結果、風量調整を実施できました。今では生産部から「あそこも省エネできないかな?」など、新たな提案も生まれるようになりました。
(省エネWG 本傳 高義)
③ クーリングタワーの用途変更(冬季)
生産設備の廃熱を回収し温まった水を再び冷却するクーリングタワーは、冬季は使用していませんでしたが、空調用の再利用水(20℃)※の冷却手段へと用途を変更しました。この結果、省エネと併せて冬季に発生していた凍結・破損などのトラブルも防ぎ、一石二鳥の効果を得ました。
※ 生産設備から発生する熱を冷却し、クリーンルームの温度を一定に保つために使用された空調用水
- 夏季と冬季で運用を変えています
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夏季と冬季、それぞれの外気温にあった運用にすることで、クーリングタワーの高い稼働率を実現しました。しかも、配管の延長にかかった費用は1年で回収できるほど効果が高く、取り組んだ甲斐がありました!
(省エネWG 大川 剛広)
④ 生産設備用ポンプやファンの制御プログラム変更
プロセスポンプやファンについては、機器が故障した場合、急激な変動を起こさないように予備機の「出力可変型機(インバーター機※1)」が自動起動するシステムを構築・運用していました。
今回は、生産量が変化している状況を踏まえ、常時運転していた「出力一定型機(商用機※2)」に替えて、予備機としていた「出力可変型機(インバーター機)」を常時使用することで、柔軟な運転対応と省エネを実現しました。
- ※1 必要量に合わせて回転数を制御できる機器
- ※2 常に同じ回転数で動く機器
- 思い込みをなくしたら、ひらめいたアイディアです
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出力一定型機は起動時に急激な圧力変化がでるため、予備機として使えないと考えていましたが、出力一定型機でも安定した起動ができれば予備機として活用できると気づきました。緊急時にも問題が起こらないよう、制御プログラムを改善することで15台の出力一定型機を予備機としてスタンバイできました。
(省エネWG 福田 富一)
⑤ 工場および事務所照明のLED化
亀山工場は24時間体制で365日稼働しているため、照明も大量のエネルギーを使用しています。そこで、2014年5月から工場、オフィスの蛍光灯や水銀灯のうち、主要箇所の約2万本をLED照明に取り替えました。
- 1日100本づつ取り替えています
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これはESCO事業※を活用し、初期投資をゼロとして取り組みました。今後5年間の節電金額から、LEDへの取り替え費用を支払います。2015年1月末までに計画の約90%の照明がLEDになりました。
(省エネWG 田井中 幸作)※ 省エネルギーに関する改修を行い、光熱費の削減分から対価を得る事業