CSR・環境

品質/お客さま満足の向上

品質・安全性の確保

  • ※ 自己評価 ★★★:目標を上回る成果があった ★★:目標を達成 ★:一定の成果があった
2017年度の目標 2017年度の実績 自己評価
品質基盤教育の充実と使用性に着目した商品力向上取り組みの強化
  • 体系的な品質基盤教育を計画的に実施(39コース、約6,900人)し、品質マインドの醸成と品質技術力の向上を図った。
  • ユーザビリティテストの強化を図るとともに、公的機関との共同研究による使いやすさの数値化などを推進し、商品力向上に寄与した。
★★
2018年度の重点取り組み目標
  • お客さまの期待に応える品質を実現するため、全社横断的な取り組みによる課題の解決と品質技術力の向上を図る。

品質に対する基本姿勢

シャープグループは、お客さまの信頼獲得と満足向上のために、お客さまのニーズと要望に応え、かつ安全性、品質、信頼性、環境に配慮したより良い製品、サービスを提供します。

品質保証体制

シャープグループは、製品の企画/設計/生産/販売・アフターサービスに関わる全ての部門に対して「お客さまに保証すべき品質」を明らかにし、全員参加で品質の継続的改善に取り組んでいます。

日本国内の全工場に加え、日本国内・海外連結対象子会社の全ての生産拠点他において品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001を認証取得しています。

また、シャープグループ独自の品質保証規格「SHARP Corporation Standards」を運用し、企画、設計、生産、評価・試験、市場など、モノづくりサイクルの各段階において、さまざまな品質保証活動を行っています。

品質方針

シャープグループは、当社の会社規程(品質保証基本規程)に定められた「品質方針」に沿って、品質目標、およびそれを達成するための品質計画を策定し実践します。

品質方針

 お客様に安心・満足して使い続けていただける高品質で魅力ある商品を提供する

  1. 法規制を遵守し、安全性・信頼性を最優先する
  2. 便利で使いやすい快適さを追求する
  3. お客様の声を真摯に受けとめ、商品に反映する

品質力強化のための取り組み

シャープグループでは、品質・環境技術向上に向けた新たな取り組みとして、 8Kエコシステム、AIoT、ロボティクスなどの新規技術の品質確保を本部間で横断的に研究・改善することや、直近で発生している新製品の品質・環境に関する課題について情報共有することを狙いとした「品質・環境技術委員会」を設置しました。

また、全社共通または複数の事業本部にまたがる課題については、テーマごとに各事業本部の専門家をメンバーとする「専門部会」を品質・環境技術委員会の中に設置し、早期解決を促進しています。

品質人材育成

シャープでは、品質理念に基づき、製品をお客さまに安心して安全にお使いいただくモノづくりを目指して、体系的に品質教育を実施することで、品質マインドの醸成や品質技術力の向上に取り組んでいます。

特に、入社4年次までの若手社員を対象に、品質技術を段階的に修得できるプログラムを推進し、基盤教育の強化を図っています。

eラーニングシステムやTV会議システムを活用し研修の効率化を図る一方、実践力向上を狙いとした研修コースでは、工場別に集合研修を開催するなど、目的に応じさまざまな形態で研修を実施しています。

2017年度は、39コースの品質研修を実施し、約6,900人の従業員が受講しました。

グループ演習の様子

2017年度の研修コース数と受講者数

研修形態 研修コース数 受講者数
eラーニング学習 20コース 5,886人
集合研修 19コース 1,021人
39コース 6,907人

製品の安全性確保

シャープ製品安全自主行動指針

シャープでは、製品の安全確保が最も重要な経営テーマおよび企業の社会的責任の一つであるとの認識に立ち、お客さまに安全・安心をお届けするため、当社が製造・販売する製品の安全確保を最優先に取り組むとともに情報公開を進めます。その実践のために、製品安全に関する自主行動指針を定め、社会から一層高い信頼をいただけるように努めています。

製品の安全性確保の取り組み

シャープでは、製品の安全性確保のため、各国の法規制や規格の遵守にとどまらず、独自の安全基準を制定し、全ての製品に適用しています。この基準には、想定外の不具合が生じた場合にも絶対的な安全を確保するための、難燃構造や異常動作試験などに関する基準を定めており、より高い安全レベルを目指して都度改定するとともに、社内関係者への研修を行うことで、設計部門、品質部門へ安全基準の理解と浸透を図っています。

また、不具合が発生した際に迅速かつ適切に緊急対応が取れるように安全確保の推進体制を構築しています。

今後も製品安全に関する法改正や社会情勢の変化に迅速に対応するとともに、お客さまにシャープ製品を安心してお使いいただけるよう、取り組みを強化していきます。

社内研修の様子

問題発生時の情報開示と対応

市場において当社の製品に起因する事故が発生した際、事故情報の迅速な収集と分析により原因を調査し、お客さまに被害や損害を与えるおそれがあると判断した場合には、新聞やWebサイトなどを通じて速やかに情報を開示するとともに、お客さまの安全を確保するための適切な対策をとることに努めています。

消費生活用製品安全法に定められた重大製品事故については、製品起因が疑われる事故の21件※1を、シャープWebサイトの重大製品事故情報一覧に掲載しています。

  • ※1 2017年度の件数

製品事故対応の体制図

  • ※2 BRM:ビジネスリスクマネジメント

より使いやすい製品の創出

ユーザー中心設計の取り組み

シャープでは、より使いやすい製品をお客さまにお届けするために、ユーザー中心設計(User-CenteredDesign:UCD)に取り組んでいます。

UCDとは、国際規格(ISO9241-210)に基づいて、作り手がお客さまの視点に立ち、理解し考え、設計へ反映することで、お客さまが満足する商品・サービスの提供を目指していく考え方です。この考え方に基づいたシャープ独自の「UCD基本理念」や「UCD8原則」を全社で共有し、製品開発のプロセスの中で、お客さまのご不満やニーズなどを調査しながら、製品の仕様決定や設計に反映させ、評価→改善を繰り返すことで、「使いやすく」かつ「魅力」を感じる製品・サービスの実現を目指しています。

お客さまのご不満やニーズを調査し、モノづくりへ反映

ユーザー中心設計の取り組みの中では「使いやすさ」に関わるお客さまの情報を、さまざまな方法で収集し、モノづくりに活かしています。

お客様相談センターの電話相談、訪問修理時のご意見や、アンケート/インタビュー調査、ユーザビリティテスト(お客さまに実際に製品を操作いただいている様子を観察するテスト)などを通じて得た、お客さまと製品の関わり方などの情報は、個人が特定できない形で開発関係者(企画、デザイン、開発、品質、営業、サービスなど)に共有され、さまざまな業務において活かされています。

ユーザビリティテスト(洗濯機)の様子

掃除機における動作解析の様子

Voice

ユーザビリティテストなどに参加いただいた方々の声

  • 私たち消費者の意見や伝えたい要望などを言える機会があり、凄くうれしく思いました。
    有意義な一日でした。(社外:50代女性)
  • 現行モデルからの改善案について、試作品でのユーザビリティテストを実施し、早い段階で効果確認が
    できて良かったです。今後も継続的に実施する必要性を感じました。(社内:商品企画担当)

ユニバーサルデザインへの取り組み

また、前述のUCD基本理念に基づいて、ユニバーサルデザイン(UD)にも取り組んでいます。国籍や年齢、性別、障がいの有無に関係なく、より多くの方々に気持ちよく使っていただけるような商品・サービスの開発を推進しています。2018年6月現在「ユニバーサルデザイン配慮家電製品(一般財団法人 家電製品協会)」として、14品目(159機種)が登録されています。

また、このような活動を全社的に継続して取り組んでいくために、研修を通じた人材育成などにも積極的に取り組んでいます。「キャップハンディ体験」などから、障がいのある方の身体状況や気持ちの一端を理解することで、従業員のユニバーサルデザインに対する意識向上も図っています。

堺市社会福祉協議会登録の「キャップハンディ指導ボランティア・さかい」の皆さまのご協力による「キャップハンディ体験」の様子

アイマスクを装着して当社製品を操作し、使いやすさの改善点などをディスカッション

取り組み事例

日本人間工学会「グッドプラクティス賞 最優秀賞」を受賞

当社の軽量コードレスキャニスター掃除機が、一般社団法人 日本人間工学会において「グッドプラクティス賞 最優秀賞」に選出されました。今回受賞の対象となった掃除機は、アンケート調査やユーザビリティテストなどの結果を基に、従来の電源コード付きキャニスター掃除機の使用上の不満点などを解消し、世界最軽量を実現しました。人間工学的視点からユーザーの多様な負担評価を行い、商品開発が行われた点などが評価されました。

今後も、より使いやすい製品の創出に取り組んでいきます。

グッドプラクティス賞 ロゴマーク

賞状

記念の盾

受賞対象のコードレスキャニスター掃除機(EC-ASシリーズ/EC-APシリーズ)

  • ※ パワーブラシタイプのキャニスター掃除機において。標準質量(本体、バッテリー、ホース、パイプ、吸込口の合計質量) 2.9kg  当社調べ。2018年2月5日現在。

お客さま満足の向上

  • ※ 自己評価 ★★★:目標を上回る成果があった ★★:目標を達成 ★:一定の成果があった
2017年度の目標 2017年度の実績 自己評価
サービス技術力・応対力強化によるお客さま満足の向上 サービス技術力・応対力の向上
【日本国内】
  • 全国サービス拠点でお客さま応対事例に基づく研修を開催
  • 第3回サービス技能コンテストを開催
【海外】
  • エジプトでエアコンサービス研修を開催
  • スマートフォン向けサービスアプリを開発しアセアン地域に展開
★★
2018年度の重点取り組み目標
  • お客さまの期待に応える品質を実現するため、全社横断的な 取り組みによる課題の解決と品質技術力の向上を図る。

お客さま満足(CS)への基本姿勢

<安心と満足をお届けする製品・サービスの提供>

シャープでは、常にお客さまの目線で考え、お客さまの立場で製品・サービスを開発・提供することを基本としています。また、当社製品を長年安心してご愛用いただけるよう「お客さまの声」を製品・販売・アフターサービスの改善に活かしています。

そして「次もシャープ、ずっとシャープ」と、継続して当社製品・サービスを選んでいただけるよう、これからもお客さま満足(CS)を追求していきます。

  • ※ Customer Satisfaction

アフターサービス推進体制

シャープでは、お買い求めいただいた製品の使い方が分からない場合や、万が一製品に不具合が発生したケースを想定したアフターサービス体制を整えています。

お客様相談室・販売会社サービス部門を中心に、海外拠点を含めたシャープグループが連携し、お客さまにご満足いただける、高品質で“迅速・確実・安心な”サービスを提供するため取り組みを推進しています。

体制図

お客さまに寄り添う相談対応

<お客様相談室の取り組み>

製品のご購入前から、当社製品に関するさまざまなご相談にお応えしている「お客様相談室(日本)」では「お客さまに寄り添う応対」に努めています。

お客さまの視点でお困りごとを把握し、迅速かつ的確にお応えするために、実機を使用した商品研修で商品技術スキルの向上を図るとともに、お客さまにご理解いただきやすい話法(応対品質)の向上に努めています。

また、お電話ではお伝えしにくい内容(例えばエアコンのフィルターお手入れ方法など)は、当社のWebサイトに動画を掲載することで、お客さまの利便性向上を図っており、今後さらに内容充実を進めてまいります。

お客様相談室 相談件数推移(日本国内)

修理サービス体制(日本国内)

日本国内の家電製品の修理サービスは、シャープマーケティングジャパン(株)カスタマーサービス社(SMJ-CS社)が担当しています。全国各地に93か所※1のサービス拠点を設置、地域に密着し高度な技術力を備えたサービスエンジニアがお客さまに常にご満足いただけるアフターサービスが提供できるよう「お客さまの笑顔が私の喜び」を行動スローガンに掲げ、全社を挙げてCS活動を展開しています。

修理受付は、365日体制※2を整備。特に生活必需品のトラブルには一刻も早いサービス提供に努めています。

  • ※1 2018年6月現在
  • ※2 地域により稼働日数が異なります

サービス技術力の向上(日本国内)

取り組み事例

社内技能コンテストを開催

SMJ-CS社では、お客さまの不具合を一刻でも早く解決できるよう、日々、サービス技術力の向上に取り組んでいます。

2017年度は「第3回技能コンテスト」を開催、各地区予選を勝ち抜いた精鋭 14人が日頃の修練で身に付けたサービス技術力を競い合いました。競技内容は、修理の基本作業から始まり、1人で作業するヘルシオオーブンレンジと、ペアで行うドラム式乾燥洗濯機の修理について、正確かつ安全な作業が行われているか、また作業時間は適切か、家電に関する知識は十分かなど、総合的に審査しました。

製品がお客さまの手に渡って終わりなのではなく、それからずっとお客さまと当社の関係は続きます。ご愛用いただいている製品を長く使っていただきたい、次もまた当社製品をお選びいただきたい。お客さまのお宅を訪問するサービスエンジニアたちは、このような気持ちで日々活動しています。

社内技能コンテストの様子

サービス技術力の向上(海外)

取り組み事例

エジプトの代理店向けにエアコンサービス研修を実施

SMJ-CS社は、2017年10月29日~11月2日の5日間、エジプト代理店のサービスに携わる主要メンバー12人を対象に、エアコンの設置およびサービス研修を実施しました。

エアコンの販売拡大には、設置作業に関する優れた技術をもったサービスエンジニアの育成が必要であり、今回の研修では日本流のきめ細かな技術をレクチャーするとともに、新製品の情報や正しい工具の使い方、作業者の安全確保など、幅広い内容で講義しました。12人の受講者は、講師となり、約750人の従業員や委託会社の皆さんを対象に研修を展開しています。

今後も顧客満足に向けたサービス品質の向上のため、積極的に海外でのサービス研修を推進してまいります。

サービス研修風景

取り組み事例

スマートフォンを活用したサービスアプリの開発

アセアン地域で発売されているインバータエアコンの迅速・確実な修理を実施するため、製品のエラーコードを簡単に判定できる故障診断機能を搭載したスマートフォン用のエアコン修理サポートアプリを開発しました。

当社の特長機能である「プラズマクラスター」、高品質を実現する7つの信頼性試験をクリアした「7 SHIELDS」をサービスエンジニアや設置作業者がお客さまに簡単に説明するための機能も搭載しており、英語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語の4か国語に対応しています。

お客さまの声を活かしたモノづくり

当社では、お客さまにご満足いただける製品をお届けするために「お客さまの声」をモノづくりに活かす活動を行っています。

この活動は、日々お客様相談室に寄せられるさまざまなお問い合わせやご意見から、お客さまがどのような点に不満を感じているのかを分析し、その情報を製品開発部門と共有、さらに製品開発過程にお客様相談室メンバーが参画することでお客さまのご意見を製品に反映させる取り組みです。

製品改善事例として、大型冷蔵庫をお使いのお客さまからの「小物入れドアポケットが出し入れしづらい」というご意見を反映して、従来、縦置きとしていた小物入れドアポケットを斜め置きタイプに変更する改善を実施し、お客さまの利便性向上を図りました。

このように直接お客さまと接するお客様相談室と製品開発部門が連携し、お客さまにより一層ご満足いただける製品を目指し、活動を続けています。

冷蔵庫の改善事例

小物入れドアポケットを斜め置きタイプに変更

お客さまアンケートの実施(日本国内)

当社(日本国内)では出張修理でお伺いしたお客さまに、アンケートはがきをお配りし、受付から修理完了までの一連の対応についての調査を実施しています。

また、お客さまの利便性向上を図るため、2017年度からはWeb調査を開始。トータルで年間30万件以上のお客さまからご意見をいただいています。

今後もお客さまからいただいた貴重なご意見を、担当部門へフィードバックするとともに、ご指摘内容を詳細に分析し、サービスの仕組みづくりやモノづくりに活かしてまいります。

アンケートはがき
 サービス員の印象に関する評価「良い」の推移

Voice

お客さまを笑顔に変えるアフターサービス(日本国内)
~先輩から後輩へ・・技の伝承と受け継がれる思い~

当社製品のアフターサービスを支えているのが、シャープマーケティングジャパン(株)カスタマーサービス社のサービスエンジニアです。そのスキルは一朝一夕で身に付くわけではなく、さまざまな経験を積み重ねることで、お客さまに信頼される一人前のサービスエンジニアへと成長します。

お客さまのお宅に伺った際、最初から笑顔の方はおられません。なぜ故障したのか、疑問や不満をお持ちの方が多く、訪問前の電話口や訪問したお宅で、強い口調でお叱りをいただくこともあります。そんな時は、まずお客さまの話をよく聞かせていただくようにしています。そして、修理していいよと言われたら、当日中に修理を完了することが何より大切ですが、修理中や修理後もできるだけ会話を交わしながら、お客さまの気持ちをほぐすことを心掛けています。

このような姿勢や自分自身が先輩から受け継いだものを後輩に伝え、自分と同等以上のレベルに育ってほしいと願っています。

後輩がさらに未来の後輩を育てることで、お客さまからの評価が継続的に高まり、また当社製品を買いたいと思うお客さまを増やしていけると思います。

アフターサービスでお客さまにご満足いただけるよう、自分を磨き、自信をもって取り組んでほしい。サービスエンジニアにとって、これも大切なことだと思います。

シャープマーケティングジャパン(株)
カスタマーサービス社 京都サービスセンター 
課長 早川 達也