2011年度(2012年3月期)は、日本では一部に景気持ち直しの動きが見られましたが、タイの洪水被害によるサプライチェーンの混乱や円高基調の為替推移、さらには液晶テレビを中心としたデジタル商品の価格下落の進行など、総じて厳しい状況が続きました。 一方、海外では、欧州債務問題の域内外への波及や、中国・新興国の成長鈍化など、不透明感の強い状況が続きました。 特に、国内液晶テレビ市場における需要の急減、大型液晶パネルの需給悪化、太陽電池の販売低迷などの当社業績への影響が大きく、当社は2011年度において、過去最大の赤字計上を余儀なくされることとなりました。 これら、めまぐるしく変化する事業環境への対応と、中長期的収益力の向上、並びに経営基盤強化に向け、当社は、新会長、新社長による「新たな経営体制」をスタートさせました。 当社は創業以来、一貫して他にない独創商品をつくり、新たな需要を創造し、社会に貢献してまいりましたが、この「創意の遺伝子」を受け継ぎ、デバイスと商品のスパイラル戦略を再び活性化させることで、「驚き」と「感動」を与えるオンリーワン商品を世界中のマーケットにスピードを上げて投入していきます。 一方、「モノづくり」の分野において、当社は電子機器の受託生産製造サービス世界最大手である鴻海精密工業グループと「戦略的グロ−バル・パートナーシップの構築」に向けた提携に合意しました。この提携により、当社のオンリーワンデバイス・商品の開発力と鴻海グループの有する高い実装生産力・コスト競争力など、両社の強みを活かしたグローバルレベルの新たな垂直統合ビジネスモデルの実現により、世界で戦える仕組み作りと国際競争力の強化をめざします。 2012年9月、当社グループは創業100周年を迎えますが、これまでも関東大震災や第2次世界大戦後の財政金融引き締め、さらにはプラザ合意後の円高など、幾度も困難に直面してきました。 しかし、そのたびに世の中にない新しい商品、技術の創出にひたむきに挑戦し、危機を乗り越えてまいりました。 2012年度も引き続き厳しい経営状況が続くことが予想されますが、財務体質の改善やビジネスモデルの変革を推し進め、業績の回復と経営基盤の強化に邁進してまいります。 また同時に、コーポレート・ガバナンスの強化、地球環境保全への貢献、コンプライアンス経営の実践などグループをあげてCSR活動の充実を図り、企業価値向上に邁進してまいる所存です。株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。