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ニュースリリース 2009年9月16日

世界初※1の「光配向※2技術」を実用化

テレビ向け次世代液晶パネルの中核技術 
「UV2(ユーブイツーエー)※3技術」を生産導入

 シャープは、シンプルなパネル構造で、液晶分子の向きを精密に制御できる光配向技術「UV2A技術」を開発し、世界で初めて本格的に生産導入いたします。当技術は、液晶テレビを次世代に向けて、大きく進化させる全く新しい液晶パネルの中核技術です。

 当社が従来採用してきたASV技術は、パネル内部に様々な構造を設けて、液晶分子の動きをきめ細かく制御することで、液晶テレビの高画質表示を実現してまいりました。しかし、次世代テレビには画期的な高画質性能と省エネ性能が求められており、従来の延長上にない、一層の液晶技術の革新が必要でした。

 当社は、紫外線によって反応する特殊な材料を配向膜として採用し、照射方向によって液晶分子の並びを高精度に制御する光配向技術「UV2A技術」を開発しました。これは当社独自の材料開発や照射装置、プロセス技術の結集による成果です。大きさがわずか2ナノ※4程度の液晶分子を、ピコ※5スケールの精度で傾斜制御できるナノテクノロジーを超えた「ピコテクノロジー」といえます。バックライトからの光モレがなく、「沈み込んだ黒」の表示が可能なほか、液晶パネルの開口率も高く、高効率にバックライト光を活用できるのであざやかな色を表示しながら、省エネ化も図れます。また、当技術は、次世代テレビとして期待されている高精細4K2Kディスプレイや立体(3D)テレビの性能を高めるのにも最適な技術です。

 今後、当技術を採用したパネルを、堺新工場および亀山第2工場の生産ラインに全面導入してまいります。

<光配向技術「UV2A技術」を採用した液晶パネルの特長>

1. 「沈み込んだ黒」を表示する高コントラスト「5000:1」(従来比:1.6倍)

2. 圧倒的な省エネ化を実現する高い光利用効率(開口率従来比:20%以上アップ)

3. 次世代の3Dテレビにも対応できる高速応答(従来比2倍の速さ)

4. パネル構造のシンプル化による生産効率の向上

1 第6世代マザーガラス以上の大型ガラス基板を用いた量産ベースにおいて。当社調べ。

2 液晶分子の向きを一定方向に揃えるもの。

Ultraviolet induced multi-domain Vertical Alignmentの略。

4 1ナノ(n)=10億分の1(10-9)メートル。

5 1ピコ(p)=1兆分の1(10-12)メートル。

< 補 足 >

「光配向技術」の概要

<テレビ向け次世代液晶パネルの中核技術「UV2A(ユーブイツーエー)技術」 発表会レポート>
http://www.sharp.co.jp/corporate/report/lcd_panel/index.html

(注)ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。

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