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2015年11月2日

液晶技術を応用した「採光フィルム」が
室内照明の消費電力量を約4割削減することを実証

 シャープは、液晶ディスプレイの開発で培った光学制御技術を応用した「採光フィルム」を当社研究所にある実験室に設置し、1年間(2014年9月1日~2015年8月31日)におよぶ室内の照度測定の結果、室内照明の消費電力量が年間で約4割削減できることを実証しました。

測定条件

測定期間:2014年9月1日~2015年8月31日における午前8時から午後5時までの時間帯

測定場所:当社柏研究所 実験室
(所在地:千葉県柏市、床面積:64.8m2、窓方向:南南西)

測定方法:実験室の窓上部に取り付けた「採光フィルム」の位置から1m間隔で計8個の照度計を設置。15分ごとに照度を測定。


測定結果(概要)

・「採光フィルム」によって、オフィスで求められる照度500lxを維持するのに必要なLED照明の消費電力量をどの程度削減できるかを算出。その結果、室内照明の消費電力量が年間で42.9%削減できた。

・図2は、午前8時から午後5時までの室内照明の電力削減率の変化を、1年間にわたって測定した実績推移。消費電力の削減効果は、季節による太陽高度の変化や天候によって変わる。赤色は削減効果が大きく、緑色は削減効果が低い。

・太陽高度が低くなり、「採光フィルム」への入射光が多くなるため、秋から春(2014年9月から2015年3月)にかけて、照明用電力削減率が大きい(赤色の箇所が多い)。


備 考

測定日時:2014年10月29日(木)午前8時から午後5時まで

測定結果:室内照明の消費電力量の約73%を削減
(補足:照度計による実測に基づく算出値。季節による太陽高度の変化や天候によって、削減率は大きく変動する)

<表1 1日における電力削減率の推移(抜粋)>

測定室内の様子

実験室内の照度計測定値

削減率

備考



10

73%

季節的に太陽高度が低いため、「採光フィルム」に入射する太陽光が多い。そのため室内にも多くの光が取り込める。



12

95%

建物が真南より西に傾いているため、12時過ぎに太陽が正面にきて照度がピークになる。



1

100%

「採光フィルム」によって外光を効率よく室内に取り込むことで、照明が無くても室内を500lxに維持できた。



2

95%

太陽光を効率よく実験室中に広げて出射することで、太陽の方位が傾いたときの変化を抑制。



4

59%

西日によるまぶしさは解消。
窓付近では効率よく採光され、照明が不要。

消費電力量削減率

73%

(注)
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。

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