IGZOは、シャープが世界で初めて量産化に成功した、人の手によって創り出された透明な酸化物半導体。In(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、O(酸素)により構成され、今までの半導体ではできなかったことを可能にする、革新的なテクノロジーです。その能力は多岐に渡り、これからの暮らしを劇的に進化させる大きな可能性を秘めています。
IGZOは量産化を実現して以来、スマートフォンやタブレットなど数々の製品に搭載され、大きな反響を呼んでいます。その未来を拓くテクノロジーは、マーケットにおいて広く認められ、国内外を問わずさまざまな賞を受賞しています。
「SID 2013 Display of the Year Award」 金賞
「2012年日経優秀製品・サービス賞」最優秀賞
日経産業新聞賞
「日刊工業新聞社 第55回2012年 十大新製品賞」
本賞
「CEATEC Award 2012」経済産業大臣賞
「CEATEC 米国メディアパネル・イノベーションアワード2012」電子部品分野
IGZOは、これまで難しいとされてきたインジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、酸素(O)を結晶化し、新たな原子配列の結晶構造を実現。この緻密で独自性のある結晶構造によって、IGZOは常に安定した状態で性能を発揮することができ、より高い信頼性をもたらしました。さらなる高精細化やさまざまなディスプレイへの応用展開など、IGZOがもたらす特性をより高いレベルで引き出すことができます。
シャープIGZOだけの結晶構造これまでにない革新的テクノロジーのIGZOは、液晶ディスプレイだけでなく、多様な性能を持った唯一無二のデバイスへと進化していきます。IGZOを大面積センサーとして機能させることにより、人のアクションに合わせて必要な情報が出現、操作が可能となるなど、より感覚的に、より直感的に、日々の生活に劇的な効果をもたらす原動力となるのです。
電子移動度の高さにより、IGZOを採用した液晶ディスプレイは、従来よりも薄膜トランジスタの超小型化と配線の超細線化に成功。1画素あたりの透過量を高めることができ、同じ透過率であれば約2倍の高精細化を実現しました。
IGZO最大の強みとなるのが、低消費電力化です。従来は静止画の場合でもデータを書き換えていましたが、IGZOでは電流がOFFの状態でも一定期間データの書き換えをせずに画像を保持できるため、ディスプレイ消費電力を5分の1から10分の1に減らすことに成功。液晶ディスプレイの長時間駆動に大きく貢献することができます。
電子移動度の高さにより、IGZOを採用した液晶ディスプレイは、従来よりも薄膜トランジスタの超小型化と配線の超細線化に成功。1画素あたりの透過量を高めることができ、同じ透過率であれば約2倍の高精細化を実現しました。
現在当社が量産を行っておりますIGZO製品は、当社が(株)半導体エネルギー研究所と共同で開発しましたCAACまたはnc-IGZO(nc:nano crystal)という結晶性の酸化物半導体で構成されております。これによって上記の特長を高い信頼性のもとで実現しております。
これまでにない革新的テクノロジーのIGZOは、液晶だけでなく次世代ディスプレイなど、さまざまな事業分野を未来へと導く特別な半導体として進化していきます。人のアクションに合わせて必要な情報が出現し、感覚的で直感的な操作が可能となるスマートな大画面液晶、日々の生活や公共物にとけ込むフレキシブルでより高精細な有機ELディスプレイ。さらに、IGZOによって開発が一気に加速しているMEMSシャッターディスプレイは、あらゆる環境下でも見やすく、正常に作動する画期的なディスプレイ技術です。
※IGZOが拓く未来のイメージです。
IGZOによるテクノロジーの進化は、ディスプレイだけに留まりません。例えば、X線を高精細な画像に変換する高感度センサとして、医療の現場でも活躍が期待されています。これまでには考えられなかった医療センサや直感的操作ができるディスプレイなど、シャープはIGZOを常に進化させながら、さまざまな事業分野ともコラボレーションし、IGZOの革新的テクノロジーの拡大に注力。これからの生活をもっと新しく、快適に、豊かなものへと導き、未来を現実に変えていきます。