ダニアレルゲンが睡眠阻害要因である方の起床時のすっきり感を向上
高濃度プラズマクラスター※1が浮遊ダニアレルゲンの作用を抑制することによる「睡眠改善(快眠)効果」を実証
シャープは、株式会社 総合医科学研究所※2に試験を委託し、高濃度プラズマクラスター(イオン濃度10万個/cm3)が睡眠阻害要因のひとつである浮遊ダニアレルゲン※3の作用を抑制することにより、睡眠を改善する(快眠)効果があることを実証しました。
当社は、2009年に大阪市立大学大学院 医学研究科 分子病態学教室と共同で、プラズマクラスターイオンを高濃度化(2万5千個/cm3)することにより、浮遊ダニアレルゲンによるアレルギー反応(アレルゲンとIgE抗体※4との反応)を飛躍的に低減する効果があることを、マウスを使った試験で実証。さらに、2011年5月に株式会社 総合医科学研究所と共同で、プラズマクラスターイオンを高濃度化(2万5千個/cm3)することにより、ダニアレルゲン起因のアレルギー性鼻炎症状を緩和する効果があることを、ヒトにおいて確認しました。
これをさらに発展させ、今回の実証では高濃度プラズマクラスター(10万個/cm3)が浮遊ダニアレルゲンの作用を抑制し、鼻づまり・鼻のかゆみなどの睡眠阻害要因行動を緩和することにより、「起床時のすっきり感」「起床時の快適感」「睡眠の満足度」「睡眠による疲労回復度」の各試験項目において統計学的有意※5な改善が見られました。このことから、高濃度プラズマクラスターが浮遊ダニアレルゲンの作用を抑制することにより、ダニアレルゲンが睡眠阻害要因である方の快適な睡眠をサポートできることが確認されました。
当社はアカデミックマーケティング※6に基づき、2000年より世界の学術研究機関と連携して、プラズマクラスター技術が、ウイルス・菌・アレルゲンなど29種類の有害物質の活動を抑制する効果があることを実証するとともに、安全性を確認※7しています。
今後も、健康的な生活環境づくりのためにプラズマクラスター技術のさらなる進化と実証を進め、社会への貢献を実現してまいります。
- ※1 プラズマクラスターおよびPlasmaclusterはシャープ株式会社の商標です。
- ※2 医薬品・食品の開発のための臨床試験受託会社。
- ※3 ダニの死骸や糞にふくまれているアレルギー反応を引き起こす原因物質。
- ※4 アレルゲンと特異的に結合するタンパク質。
- ※5 今回の実証では過誤の確率0.05(5%)未満を統計学的有意差ありと判定した。
- ※6 技術の効能について、先端の学術研究機関と共同で科学的データを検証し、それをもとに商品化を進めるマーケティング手法。
- ※7 三菱化学メディエンス(株)にて試験(吸入毒性試験、眼および皮膚の刺激性・腐食性試験)。
高濃度プラズマクラスターが浮遊ダニアレルゲンの作用を抑制することによる睡眠改善効果の試験方法と試験結果
<試験方法>
年齢20歳以上65歳以下の男性の中から被験者11名を選定。被験者の選定方法は、ピッツバーグ睡眠質問票※8が5点から11点(睡眠に不満を持っている者)かつヤケヒョウヒダニIgE抗体※4量のクラスが2から4(アレルギー反応が高い5以上を除外)の者としました。ただし、治療中の疾患や、喘息・小児喘息・アトピー性皮膚炎の既往歴がある者および睡眠に影響する疲労のある者は除外しました。試験環境としては、被験者は個別に約5畳の試験室(図1)へ入室後、ダニアレルゲンを付加し、9時間滞在・就寝しました。各被験者には、イオンありとイオンなしの両条件で試験を実施(図2)するとともに、被験者および測定者の主観排除のため、被験者をグループA(5名)およびグループB(6名)の2グループに分け、二重盲検※9によるクロスオーバー試験※10を実施しました。


<試験結果>
試験の結果、高濃度プラズマクラスター(10万個/cm3)が睡眠阻害要因のひとつである浮遊ダニアレルゲンの作用を抑制し、鼻づまり・鼻のかゆみなどの睡眠阻害要因行動を緩和することにより、「起床時のすっきり感」「起床時の快適感」「睡眠の満足度」「睡眠による疲労回復度」の各試験項目において統計学的有意※5な改善が見られました。このことから、高濃度プラズマクラスターは、ダニアレルゲンが睡眠阻害要因である方の快適な睡眠をサポートできることが確認されました。
≪浮遊ダニアレルゲンの抑制≫
| 試験項目 | 評価方法 | 試験結果 | |
|---|---|---|---|
| 寝起き | 起床時のすっきり感 | セントマリー病院睡眠質問票※11 | イオンなし群の平均2.5ポイントに対し、イオンあり群は平均3.6ポイントと向上し、統計学的有意※5な起床時のすっきり感向上を確認。 |
| 起床時の快適感 | VAS※12 | 就寝前の快適感に比べ起床時の快適感は、イオンなし群の平均11.2ポイント低下に対し、イオンあり群は平均1.1ポイント増加となり、統計学的有意※5な起床時の快適感向上を確認。 | |
|
睡眠の満足度 (起床時の眠気のなさ) |
OSA睡眠調査票※13 | イオンなし群の平均11.4ポイントに対し、イオンあり群は平均15.7ポイントと向上し、統計学的有意※5な睡眠の満足度向上を確認。 | |
| 睡眠中 |
睡眠の質 (REM睡眠回数※14) |
アクティブトレーサー※15 | イオンなし群の平均2.7回に対し、イオンあり群は平均3.5回となり、イオンあり群ではREM睡眠回数が平均0.8回増加を確認。 |
| 起床後 | 睡眠による疲労回復度 | Stroop様検査※16 | イオンなし群の反応時間平均493msに対し、イオンあり群の反応時間平均474msとなり、イオンあり群では反応時間が平均19ms短縮し、統計学的有意※5な睡眠による疲労回復を確認。 |
| 寝付き |
入眠時間 (眠るまでの時間) |
眠りSCAN※17 | イオンなし群の平均15.1分に対し、イオンあり群は平均11.2分となり、イオンあり群では入眠時間が平均3.9分短縮されることを確認。 |
- ※8 睡眠の質を評価するための18項目から構成される自記式質問票。
- ※9 イオン発生有無の条件が評価者および被験者の両方にわからないようにした方法。
- ※10 被験薬の効果を客観的に調べる臨床試験デザインのひとつで、同一の被験者に2種類以上の被験薬を投与し、個人内で比較し効果を判定する方法。
- ※11 睡眠に関する臨床試験や研究現場で使用される、全体的な睡眠の質を評価するために開発された質問票。
- ※12 視覚的アナログ尺度(Visual Analogue Scale)。痛みの感覚強弱や感情の強度を評価する際に用いられ、快適感などの主観の程度を検査する方法。
- ※13 睡眠に関する臨床試験や研究現場で使用される、起床後すぐに睡眠の心理的な側面(睡眠感)を評価する方法。
- ※14 REM睡眠(急速眼球運動を伴う睡眠)はNONREM睡眠とセットで発生し、平均90分のサイクルで規則的に4〜5回繰り返すことが一般的な睡眠のパターンとされる。
- ※15 職場環境・生活環境のストレス、日中の眠気や睡眠の増加・夜間睡眠の質、睡眠環境(照度・騒音・温度)、理学療法効果の査定などの研究に使用されており、生体基礎データを測定する装置。
- ※16 1935年、John Ridley Stroop博士が考案した精神的疲労度の検査方法。被験者は“文字の色”と“文字の意味する色”が異なる文字を見せられ、“文字の色”を答えるときに、通常よりも時間がかかってしまう現象(ストループ効果)を用いた検査。
- ※17 医療・介護施設で、患者・入所者の状態把握を目的に、睡眠パターンを測定する装置。
株式会社 総合医科学研究所
平成15年に東証マザーズ上場、平成19年に株式会社総医研ホールディングス 株式会社 総合医科学研究所に組織移行。独自に開発したバイオマーカー・評価システムの技術を活用した食品および機器の臨床評価事業をはじめ、医薬品マーケティング支援事業および特定保健指導事業を展開しています。
プラズマクラスター技術について
プラスイオン(H+(H2O)n)とマイナスイオン(O2−(H2O)m)を同時に空中へ放出し、浮遊する細菌/カビ/ウイルス/アレルゲンなどの表面で瞬間的にプラスとマイナスが結合して酸化力の非常に高いOHラジカルとなり、化学反応により細菌などの表面のタンパク質を分解して、その働きを抑制する独自の空気浄化技術です。
プラズマクラスターの浮遊アレルゲン分解・除去メカニズム
プラズマクラスターイオンが浮遊ダニアレルゲンを取り囲み、強力な活性物であるOHラジカル(水酸基ラジカル)に変化します。浮遊ダニアレルゲンの表面のタンパク質(IgE抗体結合部位)などを分解させるのでダニアレルゲンが体内に入ってもアレルギー反応が起こりません。

<用語説明>
| OHラジカル: | 酸化力を持った物質。タンパク質など有機物質から水素を引き抜いて水に変わる。 |
|---|---|
| アレルゲン(抗原): | アレルギー反応を引き起こす異物のことで、ダニの糞や死骸など。 |
プラズマクラスター技術の有害物質活動抑制効果実証一覧
| 対象有害物質 | 種類 | 実証機関 |
|---|---|---|
| 細菌 | セラチア菌 | 米国 ハーバード大学公衆衛生大学院 メルビン・ファースト名誉教授 |
| 大腸菌 | (財) 石川県予防医学協会 | |
| 大腸菌、白色ブドウ球菌、カンジダ菌 | 中国 上海市予防医学研究院 | |
| バチルス菌 | (財) 北里環境科学センター | |
| CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | ||
|
MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) |
(財) 北里環境科学センター | |
| (学) 北里研究所 北里大学北里研究所メディカルセンター病院 | ||
|
MDRP (多剤耐性緑膿菌) |
(学) 北里研究所 北里大学北里研究所メディカルセンター病院 | |
| シュードモナス、エンテロコッカス、スタフィロコッカス | ドイツ リューベック医科大学 | |
| エンテロコッカス、スタフィロコッカス、サルキナ、マイクロコッカス | CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | |
| アレルゲン | ダニ、花粉 | 広島大学大学院 先端物質科学研究科 |
| ダニ | 大阪市立大学大学院 医学研究科 分子病態学教室 | |
| 真菌 | クラドスポリウム | (財) 石川県予防医学協会 |
| ドイツ リューベック医科大学(増殖抑制効果) | ||
| CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | ||
| ペニシリアム、アスペルギルス | ドイツ リューベック医科大学(増殖抑制効果) | |
| アスペルギルス、ペニシリアム(2種)、スタキボトリス、アルテルナリア、ムーコル | CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | |
| ウイルス | H1N1型ヒトインフルエンザウイルス | (財) 北里環境科学センター |
| 韓国 ソウル大学 | ||
| 中国 上海市予防医学研究院 | ||
| (学) 北里研究所 北里大学北里研究所メディカルセンター病院 | ||
| H5N1型トリインフルエンザウイルス | 英国 レトロスクリーン・バイロロジー社 | |
| 新型H1N1インフルエンザウイルス | 英国 レトロスクリーン・バイロロジー社 | |
| SARSウイルス | 英国 レトロスクリーン・バイロロジー社 | |
| ポリオウイルス | (財) 北里環境科学センター | |
| コクサッキーウイルス | (財) 北里環境科学センター | |
| (学) 北里研究所 北里大学北里研究所メディカルセンター病院 | ||
| コロナウイルス | (学) 北里研究所 北里大学北里研究所メディカルセンター病院 | |
| イヌパルボウイルス | (株) 食環境衛生研究所 |
上記有害物質に対して、濃度3,000個/cm3以上のプラズマクラスターイオンを照射して活動抑制効果を実証しました。
※ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。
株式会社 総合医科学研究所 代表取締役社長 杉野友啓氏のコメント