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2018年9月20日

業界初※1プラズマクラスター技術がペット皮膚病原因菌に抑制効果を発揮することを実証

 シャープは、国内で初めて「国際専門医協会」よりアジア獣医皮膚科専門医として承認された東京農工大学 岩崎利郎名誉教授監修の下、プラズマクラスター技術が一般家庭で飼育される犬や猫の皮膚病原因菌のうち、多くの抗生物質が効かない多剤耐性菌と、ヒトと動物の双方に感染する病原菌などに対し、99%以上抑制することを実証しました※2

 ペットは様々な病気を発症しますが、犬や猫の病気では皮膚病の割合が非常に多く、犬の場合は皮膚と耳の病気が疾患の第1位(23.7%)と第2位(17.1%)を占めています※3。当社はこれまで、プラズマクラスターによる浮遊ネココロナウイルスの抑制効果※4や浮遊イヌパルボウイルスの感染力抑制効果※5、マウスを用いたアトピー性皮膚炎の抑制効果※6を実証していますが、今回新たに「多剤耐性菌」と「人獣共通皮膚糸状菌症」の原因菌を含むペットの皮膚病原因菌(犬の細菌性膿皮症、外耳炎、皮膚糸状菌症の原因菌)に対しても抑制効果があることを実証しました。

 当社は、2000年よりプラズマクラスター技術の効果を世界の第3者試験機関と共同で実証するアカデミックマーケティング※7を進め、これまで複数の第3者試験機関で「新型インフルエンザウイルス」「ダニアレルゲン」などの有害物質の作用抑制や、結核病院での結核感染リスク低減効果※8などの臨床効果を実証。併せて、プラズマクラスターの安全性についても確認※9してまいりました。今後も、プラズマクラスター技術によるさまざまな実証を進め、社会に貢献してまいります。

<東京農工大学 名誉教授 岩崎 利郎(いわさき としろう)氏のコメント>

近年、ペットは家族の一員となりつつあり、その中でペットが病気に苦しむ姿は飼い主にとっても辛く、特に目に見える皮膚病では尚更である。皮膚病の代表的な疾患には膿皮症があり、難治性の場合は抗生物質の効かない多剤耐性菌が原因であることもあり、獣医師も飼い主も難題を突きつけられる。犬と同様に猫もカビによる皮膚病(糸状菌症)にしばしば罹患するが、こちらはヒトにうつる可能性があるため、治療には十分な注意が必要である。
この膿皮症と糸状菌症を薬物などによる治療だけでなく、プラズマクラスター技術による日常の補助的なケアで本来の治療を補完できるのであれば、素晴らしいことであると考えている。

<犬の細菌性膿皮症>
夜眠れないほどの強い痒みや痛み、脱毛を伴う。多剤耐性菌が原因の場合、薬剤での治療が難しい。
<外耳炎>
外耳道(耳の穴から鼓膜まで)に炎症が発生し、痒みと痛みがあり悪臭を放つ場合もある。細菌感染が主な原因の一つ。
<皮膚糸状菌症>
顔や耳、四肢などに円形に近い形の脱毛ができ、その周りにフケやかさぶたが見られ、痒みを伴うことも多い。

  • ※1 イオンによる犬の細菌性膿皮症多剤耐性菌と皮膚糸状菌症原因菌を含むペット皮膚病原因菌に対する抑制効果を検証した試験。(2018年9月20日発表、当社調べ)
  • ※2 ペットの皮膚病原因菌試験装置(直径22.0cm×高さ50.0cmの円筒容器の実験機)において、空間平均イオン濃度約200万個/cm3
  • ※3 出典:「アニコムどうぶつ白書2017」より。犬の疾患の請求割合における、皮膚疾患および耳の疾患の割合。
  • ※4 2004年7月27日発表。プラズマクラスター技術による浮遊ネココロナウイルスを99.7%以上不活化することを実証。
  • ※5 2010年11月5日発表。高濃度プラズマクラスターイオンによる浮遊イヌパルボウイルス感染力抑制効果を実証。
  • ※6 2010年11月17日公開。Plasma cluster ions decrease the antigenicity of mite allergens and suppress atopic dermatitis in NC/Nga mice
  • ※7 技術の効能について、先端の学術研究機関と共同で科学的データを検証し、それをもとに商品化を進めるマーケティング手法。
  • ※8 2016年9月8日発表。プラズマクラスター技術による結核病院での結核感染リスク低減効果を実証。
  • ※9 (株)LSIメディエンスにて試験。(吸入毒性試験、眼/皮膚の刺激性・腐食性試験、催奇性試験、二世代繁殖毒性試験)

実証試験の概要

試験委託機関: 株式会社 ビオスタ (監修:東京農工大学 岩崎名誉教授)
試験空間: 直径22.0cm×高さ50.0cmの円筒容器内
検証装置: プラズマクラスターイオン発生素子(円筒容器内上部に取付)
プラズマクラスターイオン濃度: 円筒容器内 平均2,000,000個/cm3
対照試験: 上記装置のイオン発生なしとの比較
検証原因菌:
名称 ペットの皮膚病との関係
①Staphylococcus pseudintermedius(多剤耐性菌) スタフィロコッカス・
シュードインターメディウス
犬の細菌性膿皮症原因菌
②Staphylococcus pseudintermedius(非耐性菌) 犬の細菌性膿皮症原因菌
③Pseudomonas aeruginosa シュードモナス・
エルジノーサ
外耳炎原因菌(犬・猫)
④Microsporum canis ミクロスポルム・カニス 人獣共通皮膚糸状菌症原因菌(犬・猫)
⑤Microsporum gypseum ミクロスポルム・ジプセウム 犬皮膚糸状菌症原因菌


試験方法

(1)「スタフィロコッカス・シュードインターメディウス(犬の細菌性膿皮症原因菌)」および「シュードモナス・エルジノーサ(外耳炎原因菌)」に対するプラズマクラスターイオンの効果

供試菌(試験に使用した菌)の菌懸濁液※10を培地上に撒き、実験容器内でプラズマクラスターイオンを24時間照射した後、生育したコロニー数をカウントした。なお、「スタフィロコッカス・シュードインターメディウス」各株の薬剤感受性に関しては、ディスク拡散法※11を参考に、37℃で20時間培養後、シャーレ裏面から定規で菌の発育阻止円(直径)を1/10mm単位で測定し、確認した。

  • ※10 菌を分散させた溶液。
  • ※11 薬剤含有ディスク(薬剤を染み込ませた乾燥濾紙)を用いた薬剤感受性試験。

(2)「ミクロスポルム・カニス(人獣共通皮膚糸状菌症原因菌)」および「ミクロスポルム・ジプセウム(犬皮膚糸状菌症原因菌)」に対するプラズマクラスターイオンの効果

Ⅰ.大分生子(胞子)の発芽およびコロニー形成に与える効果
それぞれについて、供試菌の菌懸濁液を培地上に撒き、実験容器内でプラズマクラスターイオンを24時間照射した後、生育したコロニー数をカウントした。

Ⅱ.大分生子(胞子)の生長に与える効果
培地に供試糸状菌を植え付け、実験容器内で3日間プラズマクラスターイオンを照射し、成長速度および大分生子(胞子)形成を確認した。

結果

(1)「スタフィロコッカス・シュードインターメディウス」および「シュードモナス・エルジノーサ」に対するプラズマクラスターイオンの効果

下表の通り、プラズマクラスターイオンは多剤耐性菌を含めいずれの菌株・菌種に対しても99%以上の抑制効果があることを実証。

供試菌 プラズマクラスターイオン照射
なし あり
①スタフィロコッカス・シュードインターメディウス
(犬の細菌性膿皮症原因菌)
多剤耐性菌 菌株1 157 検出されず
菌株2 143
②スタフィロコッカス・シュードインターメディウス
(犬の細菌性膿皮症原因菌)
非耐性菌 菌株3 131 検出されず
菌株4 114 1
③シュードモナス・エルジノーサ(外耳炎原因菌) 182 検出されず
スタフィロコッカス・シュードインターメディウス シュードモナス・
エルジノーサ
多剤耐性菌 非耐性菌
菌株1 菌株2 菌株3 菌株4
プラズマクラスターイオン照射なし
プラズマクラスターイオン照射あり

(2)「ミクロスポルム・カニス」および「ミクロスポルム・ジプセウム」に対するプラズマクラスターイオンの効果

Ⅰ.下表の通り、プラズマクラスターイオンは人獣共通皮膚糸状菌を含めいずれの皮膚糸状菌に対してもコロニーの形成を99%以上抑制することを実証。

菌株 プラズマクラスターイオン照射
なし あり
④ミクロスポルム・カニス
人獣共通皮膚糸状菌症原因菌
2.71×104 検出されず
⑤ミクロスポルム・ジプセウム
犬皮膚糸状菌症原因菌
3.10×104 4.00×101

II.下記写真の通り、プラズマクラスターイオンは培地表面上での生長を抑制し、コロニーが大きくならず、大分生子(胞子)の形成も抑制していることを実証。

プラズマクラスターイオン照射なし プラズマクラスターイオン照射あり プラズマクラスターイオン照射なし プラズマクラスターイオン照射あり
ミクロスポルム・カニス ミクロスポルム・ジプセウム

プラズマクラスター技術について

プラスイオン(H(H2O)m)とマイナスイオン(O2-(H2O)n)を同時に空中へ放出し、浮遊する細菌・カビ・ウイルス・アレルゲンなどの表面で瞬間的にプラスイオンとマイナスイオンが結合して酸化力の非常に高いOH(水酸基)ラジカルとなり、化学反応により細菌などの表面のたんぱく質を分解して、その働きを抑制する独自の空気浄化技術です。

アカデミックマーケティングによる国内・海外での実証機関一覧

対象 実証機関
臨床試験による効果実証 東京大学大学院 医学系研究科 / (公財)パブリックヘルスリサーチセンター
中央大学理工学部 / 東京大学 医学部附属病院 臨床研究支援センター
(公財)動物臨床医学研究所
(株)総合医科学研究所
東京工科大学 応用生物学部
HARG治療センター 株式会社ナショナルトラスト
ジョージア 国立結核病院
ウイルス (財)北里環境科学センター
韓国 ソウル大学
中国 上海市予防医学研究院
(学)北里研究所 北里大学メディカルセンター
イギリス レトロスクリーン・バイロロジー社
(株)食環境衛生研究所
インドネシア インドネシア大学
ベトナム ベトナム国家大学ハノイ校工科大学
ベトナム ホーチミン市パスツール研究所
アレルゲン 広島大学大学院 先端物質科学研究科
大阪市立大学大学院 医学研究科 分子病態学教室
カビ (一財)石川県予防医学協会
ドイツ リューベック大学
ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授
(一財)日本食品分析センター
(株)食環境衛生研究所
中国 上海市予防医学研究院
(株)ビオスタ
細菌 (一財)石川県予防医学協会
中国 上海市予防医学研究院
(財)北里環境科学センター
(学)北里研究所 北里大学メディカルセンター
米国 ハーバード大学公衆衛生大学院 名誉教授メルビン・ファースト博士
(公財)動物臨床医学研究所
ドイツ リューベック大学
ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授
(一財)日本食品分析センター
(株)食環境衛生研究所
タイ 胸部疾病研究所
(株)ビオスタ
ニオイ・ペット臭 (一財)ボーケン品質評価機構
美肌 東京工科大学 応用生物学部
美髪 (株)サティス製薬
(有)シー・ティ・シージャパン
ストレス度合いと集中度合い (株)電通サイエンスジャム
アレルゲンの作用抑制効果メカニズム 広島大学大学院 先端物質科学研究科
肌保湿(水分子コートの形成)効果メカニズム 東北大学 電気通信研究所
ウイルス・カビ・細菌の作用抑制効果メカニズム ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授
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