電子部品関連 技術情報

低損失レギュレータ(低飽和レギュレータ)

概要

レギュレータは入力電圧、負荷電流、周囲温度などの変動に影響を受けることなく、 一定の安定した直流電圧を得るためのデバイスで様々な電子機器において駆動/制御/操作部など各種の電源部に使用されています。

特長

低損失(入出力間の電圧差が小さいため、レギュレータ部の損失電力を低く抑えることができます。)

図:汎用3端子レギュレータ 低損失レギュレータ

低損失
電力損失 使用トランス
従来比1/5に低減
(汎用3端子レギュレータ比)
Io=1A 時 7.5Wタイプから5.5Wタイプへ
(約30%ダウン)低減可能
低損失のメリット
  • 損失電力が少ないため放熱板を小型にすることが可能。
  • バッテリ駆動機器での使用の場合、バッテリの長時間駆動が可能。
  • 入力電圧を低く設計できるため、トランスの巻線が少なくてよい。
  • 損失電力が小さいため同一パッケージでもより大きな出力電流が得られる。
特長
保護機能 過電流保護機能 出力に定格以上の大きな電流が流れるような状態において動作し、出力電流を制限します。
過熱保護機能 設計以上の電流が流れた時、又ショート状態で設計以上の電力を消費した時 等のために放熱不足となりチップ温度が規定値以上になった場合に働く機能。 温度が規定以下になるまで出力はオフ状態を保ち、温度が下がれば自動的に復帰します。
その他の
機能
出力ON/OFF機能 出力をON/OFF制御できる機能端子付
(スタンバイ時はスタンバイ電源のみを動作させ、使用時にメイン電源をオンさせる機能を 機器に付加させることができ機器のきめ細かい電力制御が可能となります。)
出力可変 外付抵抗2本で出力電圧の設定が可能。
過熱遮断機能 過熱異常発生時に出力を遮断、電源再投入まで復帰しない機能。
(注意)
尚、保護機能は、異常発生時に素子を保護する為の機能ですが、その検出点は保証値ではありません。
設計にあたっては、ユニットや機器の安全保護機能としての使用を避けて下さい。

パッケージ形状

用途

電子機器全般(OA機器、AV機器、家電商品、通信機器 等)