エアコン

シャープのネイチャーテクノロジー。
そのはじまりは、
エアコンから

テクノロジー

トンボの羽根の断面形応用
エアコン室内機 クロスフローファン

トンボがスゴイ。その羽根の形状は航空機の翼よりも効率的かも…ということを学会で聞いた開発担当は、早速エアコンの室内機のファンにギザギザしたトンボの断面形状を応用。思うような結果が出ず、様々な試行錯誤の結果、片側だけにトンボのギザギザ形状を応用することに辿り着き(もう片側は航空力学を応用)、約1年をかけて、省エネ化や省資源化、低騒音化などを実現する室内機ファンの開発に成功した。

トンボの羽根の断面形を応用して、送風効率が約30%アップ(当社比)した室内機プロペラファンのイメージ
  • 従来ファンとトンボの羽根の断面形状ファンで同一風量によるモータの電力を比較。(従来ファン(Z-SX):51W、トンボの羽根の断面形状ファン:36W)
応用パーツ

ネイチャーテクノロジーの採用で
パーツはここまで変わりました

従来クロスフローファン
ファンを構成する1つの羽根の断面は、三日月形状になっている。
従来クロスフローファンの写真
トンボの羽根の断面形応用

クロスフローファン
トンボの羽根を応用したファンブレード断面は、航空機翼形とトンボの羽根形状を組み合わせた形状になっている。
トンボの羽根の断面形を応用したクロスフローファンの写真

(写真はパーツ例)

効果

送風効率が、約30%アップ

トンボの羽根周辺の風の流れは渦の形成により、あたかも航空機の翼の周りのように流線が形成。摩擦抵抗を減らしている。エアコンのクロスフローファンでも、このトンボの羽根形状を応用することで、ファンを回転すると羽根の周りに渦が形成され、その渦が車輪のような役割を果たし、スムーズに風が送れるようになった。

トンボの羽根の断面と、その周りの流れのイメージ

トンボの羽根の断面と、その周りの流れ

クロスフローファンの羽根の断面と、その周りの流れのイメージ

クロスフローファンの羽根の断面と、その周りの流れ

  • 従来ファンとトンボの羽根の断面形状ファンで同一風量によるモータの電力を比較。(従来ファン(Z-SX):51W、トンボの羽根の断面形状ファン:36W)

お手本にした生物の
ココがすごい!

01

まとわりつく風を巧みに流して飛んでいる、トンボ

少々強い風の中でも、トンボは気にすることなく飛んでいます。実はコレ、とても凄いことなのです。体重の軽いトンボにとって空気はとても粘性が高く、例えるならば私たち人間が水の中を歩いているようなもの。秘密はその羽根の形にありました。トンボの羽根は強度が強く、かつ柔軟で、断面がデコボコしています。飛ぶ時はこのデコボコした部分に小さな空気の渦が発生。この渦が、車輪のような役割を果たして空気を後方へスムーズに流すので、少々強い風の中でも安定して飛ぶことができるのです。

上昇や停止、後進など、実はアクロ
バティックな飛行をしているトンボ
トンボの写真