住宅用太陽光発電・蓄電池・V2Hシステム(個人のお客様向け)

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  1. 購入検討時のポイント 販売店選び>商品選び
  2. 施工時のポイント 設計>施工
  3. 運用・保守のポイント 運用>メンテナンス

設計・施工時のポイント 設置検討から決定までの流れ

ソーラー設置を決めたら、次のステップは設計・施工です。
そこで、施工のプロに失敗しないソーラー施工のポイントをお聞きしました。

中山 和繁
嶋電気工事株式会社 工事部第二工事グループ 部長 中山 和繁
近畿地区でトップクラスのソーラーシステム施工実績を持つ嶋電気工事株式会社で、現地調査から見積り作成、図面作成、施工監理まで一連のソーラーの設計・施工を統括する。2012年12月現在、月間約80軒の住宅用ソーラー工事を手掛け、パネル工事担当3班、電気工事担当5班を指揮する。
【URL】 http://taiyouko.jp/

設計段階での失敗回避ポイント

  1. POINT 07 長くつきあう設備だから、美観に配慮する

    ソーラーを施工するには、パネル、パワーコンディショナなどの機器類の設置と、それらをつなぐ配線工事が必要です。機器類の設置場所は施工会社が施主さまのご要望を伺いつつ決めるのですが、施主さまの生活習慣や詳しい間取りまで現地調査でヒアリングし、最適な設置場所を確認。図面を作成します。
    このとき気をつけたいのが、住宅の外観の美しさを損なわないこと。ソーラーは長くおつきあいいただく住宅設備ですから、美観を損ねる設置方法を選ぶと、何十年も気になる部分を見続けなくてはなりません。あとから後悔しないためにも、当初の図面から美観に配慮する必要があります。
    もっとも目立つのはパネルを載せる屋根です。現地調査の際には必ず屋根に上って状態を確認するのですが、補修や葺き替えが必要なケースが少なくありません。その場合、きちんと再塗装や修理を施してパネルを設置すれば、見栄えがかなりよくなります。いざ補修となると、古い瓦や屋根材が製造中止のケースもありますので、新築時の予備瓦は大切に保管されるといいですよ。
    配線・配管工事も同様です。たとえば、機器類をつなぐ配線は樋などを利用して、できる限り露出しないように配慮されているか。樋を通せない場合は、ダクトカバーなどで覆われているか。図面ができあがったら、施工会社にひとつひとつ確認されるといいでしょう。

  2. POINT 08 複雑な屋根図面はシャープCADセンターへ

    当社では、一般的な屋根の図面は自社内で作成し、複雑な屋根形状や珍しい屋根材などの困難な事例はシャープCADセンターに作成を依頼しています。
    新築時の図面(平面図、立面図、かなばかり図、屋根伏図、電気設備図など)があれば、より正確な図面をスピーディに作成することができますので、今後ソーラーを検討される方には図面を大切に保管されることをお勧めします。
    シャープのCADセンターには全国のシャープ特約店から図面作成依頼が寄せられ、約32万パターンの標準図面が用意されています(2012年11月末現在)。シャープは独自のCADセンターを持ち、長年の実績に基づいた膨大なパターンの設計図面がデータベース化されています。また、パターンにない屋根の場合、新たに最適な設計をし、施主さまに適したベストプランを提案してくれるのです。私たち施工会社も施主さまに自信を持ってご提案ができますし、施主さまにとっても安心感が違います。また、技術的に設置が困難な案件も、シャープCADセンターが解決し、ソーラーを設置できた事例があるそうです。
    国内の住宅へのソーラー設置件数は100万軒*1を超えましたが、その約半数の47万軒*2がシャープ製だそうです。これほど日本の屋根を知っているソーラーメーカーだからこそできることだと思います。 *1 2012年4月末。JPEAによる。 *2 2012年4月時点。シャープ調べ。

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施工準備での失敗回避ポイント

  1. POINT 09 高い施工品質と工期短縮を両立させる「邸別梱包」

    どのパネルをどのように配置するかを検討する際、パネルを載せて固定するための架台設計も同時に進めます。欧米に比べても日本の屋根はバラエティに富んでおり、多種多様な形状や材質があるため、架台の部品の種類は約1300点と、相当な数に上ります。
    シャープのソーラーパネルには必ずシャープの架台を使いますので、施工図面が確定次第、シャープに発注します。すると機器類や架台はもちろん、施工に必要なビス1本に至るまですべて一括梱包され、「○○様邸用」と明記された状態で当社に届きます。おかげさまで「桟の長さが合わない」「ビスが足りない」といった混乱が現場で起きません。邸別梱包は施工期間も短縮できますし、万が一、工事後にビスが1本余っていれば締め忘れ箇所がないか再確認できますので、さらなる安全性の向上につながります。

  2. POINT 10 長く安全に使うための厳しい設置基準

    ソーラー施工を数多くこなしていると難しい屋根に出会うこともありますが、マニュアル通りに進めれば問題ありませんし、雨漏りや風で飛ばされるなどのクレームもまずありません。なかには施主さまが希望されているものの、設置可否の判断が難しいケースがあります。そんなときはシャープに相談し、膨大なソーラー施工実績から得た知識やノウハウをもとに、なんとか設置ができないか検討してもらいます。それでも設置不可のケースは施工をお断りせざるを得ません。施主さまには大変残念なことですが、やはり長期間に渡って屋根の上に載せるものですので、万全を期す必要があるのです。私たち施工会社から見ても、シャープの設置基準は本当に厳しいものだと思います。
    もちろん、設置基準を満たしていれば、施工会社として美観や施主さまの生活習慣にも配慮するなど、最大限に知恵を絞って取り組みます。

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施工前に気をつけたいポイント

  1. POINT 11 スタッフの施工IDをチェックする

    施工直前になったら、最終決定の施工図面を確認し、パワーコンディショナ、電力モニタの設置位置を自分の目で確かめましょう。機器類をつなぐ配線が通る位置も、あらかじめイメージできていると施工時にチェックしやすくなります。
    実際に現場でソーラーの施工に携わるためには、各メーカーが発行する施工IDを取得するのが一般的です。シャープの場合、施工IDはシャープが実施する研修(施工工事3日、電気工事1日)に参加し、さまざまな工法に対応する技術を習得して、試験に合格することで発行されます。真剣に研修を受けていないと試験に合格できませんので、夜も自習する受講者が多いそうです。また、新しい工法が開発されたときには、当然のことですが、その工法の講習を受けることが必要です。
    シャープの研修の特徴は、座学だけでなく実技講習の時間が長いことと少人数制であることです。国内2ヵ所の研修所には日本の代表的な屋根を実物大で備えており、ここで毎週実施される研修に参加できるのは、1回につき12名まで。これを2グループに分けて、それぞれに1名の講師がつきますので、密度の濃い研修が受けられます。当社の社員も研修を終えて戻ると、この仕事への真剣味が増しているのを感じます。

  2. POINT 12 ソーラーの経験年数と実績で施工店を選ぶ

    設計・施工の専門家から見た「よい施工業者」とは、当然のことながら施工実績が多く、施工経験が長い会社です。ソーラーの施工は件数を重ねれば重ねるほど、パネルを載せる屋根の状況判断や最適な配線工事の事例などが蓄積されます。経験年数も長いほどいいのではないでしょうか。ソーラー施工をはじめたばかりの会社は知識やノウハウの蓄積がありませんので、技量を測りきれません。一般の方が事前に調べられるときは、施工実績と会社の創業年、ソーラーの施工経験年数をチェックされるといいでしょう。
    なお、シャープ製のソーラーの場合、シャープの施工ID取得者のいる施工会社しか設置することができません。仮に他の業者が設置した場合にはシステムの長期保証に加入することができません。長期保証は、万が一、施工会社が廃業等で継続しなくなっても期間内は保証が継続されます。

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記事一覧

  1. 購入検討時のポイント 設置検討から決定までの流れ
  2. 施工時のポイント 設計から設置工事までの流れ
  3. 保守・メンテナンスのポイント 運用とアフターサービスについて